リラグルチドよりカロリー制限で減量効果顕著

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2023.05.18

国際部

リラグルチドの減量効果をカロリー制限と比較した試験結果が5月15日、「Diabetes, Obesity and Metabolism」オンラインに掲載された。

グルカゴン様ペプチド-1 受容体アゴニスト (GLP-1RA) リラグルチド単独投与による減量は、カロリー制限単独と比較した場合、除脂肪組織量に対する脂肪の割合の大幅な減少につながるという仮説を立てて検討。ジペプチジルペプチダーゼ-4 (DPP-4) 阻害剤のシタグリプチン単独投与との比較で、リラグルチドおよびカロリー制限のそれぞれの効果を判定した。今回の研究では、肥満および前糖尿病の成人計88人を対象に、カロリー制限(-390kcal/日)、リラグルチド(1.8mg/日)、シタグリプチン(100mg/日)による14週間の介入に無作為に割り付けた。

その結果、ベースライン体重の5%以上の減少が、カロリー制限グループの44%、リラグルチドグループの 22%、シタグリプチングループの5%で発生した。除脂肪体重に対する脂肪の比率は、カロリー制限グループでは6.5%、リラグルチドグループでは2.2%、シタグリプチングループでは0%減少した。内臓脂肪は、カロリー制限グループで9.5%、リラグルチドグループで4.8%、シタグリプチングループで0%減少した。カロリー制限グループにおける食事性単純炭水化物の自発的減少は、インスリン抵抗性スコア (HOMA-IR) の恒常性モデル評価の改善と関連していた。リラグルチドとカロリー制限はどちらも心臓代謝リスク低減のための貴重な戦略だが、カロリー制限はリラグルチド単独による治療よりも大きな体重減少と体組成のより好ましい改善に関連していた。

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