そ―せいグル―プ、ノバルティス社とのマイルストン契約額187億円
2013.12.5
編集部
バイオ創薬開発ベンチャーのそ―せいグル―プ(東証マザーズ)は、ノバルティス社(スイス)とのマイルストン契約額が総額187億円にのぼりその内、今年9月までに受け取ったマイルストン受領累計額は、65億円にのぼることを明らかにした。
同社は、英ベクチュラ社と共同で開発(パイプライン)した慢性閉塞性肺疾患薬2品目「NVA237」(商品名シ―ブリ)と「QVA149」(同ウルティブロ)について、2005年4月にノバルティス社(スイス)に対して独占開発・販売権を供与し、開発に伴うマイルストン収入(販売に伴うマイルストン含む)と販売高に応じたロイヤリティ収入合わせて総額187億円にのぼる契約を交わした。ウルティブロは、シ―ブリとノバルティス社独自開発のβ2刺激剤「オンブレス」の特徴を合わせ持つ配合剤(吸入用カプセル)で、気道閉塞性障害などの症状を緩解する気管支拡張剤。
ノバルティス社は、シ―ブリを含むウルティブロの開発と欧州での販売マイルストン(2011年11月)に伴い、今年9月時点(9月中間期)で同社が受け取ったマイルストン累計総額は、65億円にのぼる。今後、残りの最大122億5000万円にのぼるマイルストン受領に加え、今年11月から「ウルティブロ」(吸入カプセル)の国内販売に踏み切ったことで販売高に応じたロイヤリティ収入が入るのは確実となった。
同社は、今期(2014年3月期)の売上高計画にシ―ブリとウルティブロのマイルストン収入12憶5000万円とシ―ブリのロイヤルティ収入、あすか製薬を通じて販売している避妊薬「メルレボ」の販売収入合わせて28億5000万円を見込んでいる。この中でノバルティス社のウルティブロ国内販売に伴うロイヤリティ収入について同社は「今期業績にいくら売り上げを計上するか明らかにできない」としているが、マイルストン収入とメルレボの収入を勘案してジ―ブリとウルティブロ販売に伴うロイヤリティ収入は、約14億円にのぼる見込み。また、シ―ブリに続く開発パイピラインとして口腔内の粘膜炎症性疾患「口腔咽頭カンジタ症」の新薬開発が有効性、安全性を検証する第Ⅲ相臨床試験に入っており日本国内での早期承認を目指す。