ウルトラマラソン・ランナーは慢性疾患が少ない

最新商品

2014.01.14

編集部

ランニングはブームから定着へ・・・笹川スポーツ財団の調査によれば、2012年の成人のジョギング・ランニングの年1回以上の実施者は1009万人。さらにこのうち572万人が週に1回以上のランナーであると推計されている。2014年2月23日開催の東京マラソンの参加申し込みは30万人を超え(倍率約10.3倍)、健康のためのランニングから、記録に挑むランニングへの移行も増加傾向のようだ。

今回、科学雑誌「PLOS ONE」オンライン版に1月8日掲載された研究では、1212人のウルトラマラソン・ランナーを対象に、自己申告によるデータを用いて慢性疾患の罹患率や運動障害の割合などの分析を行った。

これまで定期的な運動が健康に良いことがわかっていたが、極度に激しい運動の健康への影響は調査されてこなかった。「ウルトラマラソン」とはフルマラソン(42.195km)以上の距離を走るマラソンのことで、100kmマラソンや24時間走などの大きな大会が世界各地で実施されている。

調査の結果、ウルトラマラソン・ランナーに最も多く見られた疾患は、アレルギー/花粉症( 25.1% ) 、運動誘発性喘息( 13.0% )で、一般人の平均より高かった。一方で癌、冠動脈疾患、発作性疾患、糖尿病、HIVなどの罹患率は少なかった。

1年で平均14日間、運動による怪我でトレーニングできなかった日数があったが、仕事や学校の欠席は0日だった。怪我の発生が最も多かったのは膝だった。距離の短いランナーに比べ、運動関連の怪我、特に疲労骨折の割合が高かった。

ハードな運動を行う人は、メタボにはなりにくいものの運動のやりすぎには注意が必要だ。

#

↑