鼻の整形手術後は「鼻にかかった声」が増える

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2014.02.4

編集部

鼻形成術が手術後の患者の声に影響を与える可能性は知られていたが、どのような影響があるのかという具体的な研究結果が「Plastic & Reconstructive Surgery」誌の2014年2月号に掲載された。

鼻形成手術を受けた27人の患者への調査で、声への自覚的な評価方法としてVoice Handicap Index (VHI) を用い、手術前と手術の5カ月後を比較した。VHIのスコアから、鼻形成手術後に音声の悪化が示された。音声を聞きわける専門家による分析では、手術後に鼻音声の発声が増加していたことがわかった。音響分析では、鼻音(nasal murmurs)は「m」と「n」の発音時に増加した。

研究者らは、手術により鼻腔が狭くなったことで音声に変化が生じることを明らかにした。また、鼻音に生じるこの変化は、多くの患者で問題となる可能性を指摘し、専門的に声を使っているような患者に対しては特に、手術前の説明が必要で、別の手術方法の検討も必要と述べている。

鼻音とは鼻に空気が抜ける音をいい、日本語では「まみむめも」、「なにぬねの」、「ん」の発音の際に発声される。言葉は時代とともに変化するが、発音も同様に変化する。現在でもアナウンサーの研修では、助詞の「が」に鼻濁音を使用する発声訓練が行われており、「私が」の「が」は鼻濁音で発声されているが、一般には「がぎぐげご」に見られる鼻濁音はなくなる傾向にあると言われている。

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