化粧品、医薬品各社が食べる化粧品成分入りサプリなど販売
2014.03.5
編集部
化粧品や医薬品各社が化粧品の成分として配合しているコラーゲンやヒアルロン酸、プラセンタなどを粒状・粉末状にして栄養食品・健康補助食品として販売する動きが顕著になってきた。最近では、コラーゲンやプラセンタなどにレモンやピ―チ味を加味して飲みやすくしたドリンク剤やおやつ感覚で食べられるゼリータイプのサプリメントが販売されるなど百花繚乱の状況にある。
動植物に由来する化粧品配合の成分としてコラーゲン、プラセンタ、コンドロイチン、セラミド、ヒアルロン酸、レシチン、DHAなど多種多様な成分がある。コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンは、真皮の繊維芽細胞によって作り出される成分。レシチンは、大豆から抽出した成分。プラセンタは、豚や馬の胎盤から抽出した成分。いずれも厚労省が定めた成分、配合などを含む化粧品基準、医薬部外品に準拠したもので美白、保湿、肌の張りなどの作用を持つ。
こうした化粧品の成分に配合されている成分を化粧品や医薬品会社などが栄養食品・健康補助食品として商品化を図り市場に投入しているもの。
コーセーは、コラーゲン配合し桃とライチの味を加味したゼリータイプの「プレディア コラーゲン ジュレ」を市場投入。化粧品顧客の取り込みを図っている。ノエビアの子会社常盤薬品工業は、ゼリー状タイプの「ビューパワープラセンタ・コラーゲン10000」(写真右)を2012年10月にコンビニ、ドラッグストアで販売。2種類のドリンク剤についても昨年10月に新商品として「プラセンタ55000」を市場投入し現在、コンビニ中心に販売している。
富士フイルムは、ナノ化技術を駆使してアスタキサンチンやDHAを水の中で均一に分散させ、吸収しやすくする技術を開発し、サプリメント分野に新規参入した。ファンケルは、パイナップル味のスティックゼリー「つやモイスト」を直営店などで限定販売した。今後の販売については未定。
小林製薬はプラセンタに、コラーゲン・ヒアルロン酸・セラミド・エラスチンを配合したラズベリー味のスティックゼリー(写真左)を通販主体に販売中。同社は「おやつ感覚で手軽に続けられ、カラダの中からキレイをサポートする総合美容ゼリー。冷やしても美味しく1本2.5Kcalなのでダイエット中でも安心」をうたい文句に拡販を図っている。
こうした食べて飲んで健康、美肌効果を訴求した健康食品・サプリメントの国内市場は、約800億円市場を形成。中小企業も入り乱れて多様な商品が乱舞、乱売の様相を呈している。今後、どのような成分配合の健康食品・サプリメントが伸びて行くか、姿を消して行くのか、本物志向を求める消費者の胸三寸にかかっている。