うつは心臓発作のもと
2014.07.9
国際部
米国心臓協会(AHA)は6月18日、中程度または重度のうつ状態にある55歳以下の女性では心臓発作のリスクが2倍になるという研究結果を同会サイトに発表した。詳細は「Journal of the American Heart Association」に掲載されている。
糖尿病や高血圧が心臓病の大きなリスクとなることは知られているが、うつ病もリスクの1つであることが明らかとなった。
米国エモリー大学の疫学部准教授のAmit Shah氏らによる研究では、心臓疾患または心臓疾患の疑いがあり、冠動脈造影術やX線検査を予定している3237人(女性34%、平均年齢62.5歳)を対象にうつ症状について調査。その後の約3年の追跡を実施した。
その結果、55歳以下の女性ではうつ症状スコアが1ポイント増加ごとに、心臓疾患である確率が7ポイント増加し、中程度以上のうつ状態にある女性では、死亡あるいは手術が必要となる心臓発作発生リスクは2.17倍、全死因死亡リスクは2.45倍となることが分かった。男性および55歳以上の女性では心臓疾患リスクの予測因子とはならなかった。
研究著者らは、「若い女性は特にうつなりやすいが耐性はないため、うつと心臓病リスクとの関連を良く知っておくべき」と話している。