アメリカでは化粧品のサンプル提供が有効的

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2014.08.27

国際部

アメリカでは化粧品などの試供品を定期郵送する“サンプル・サブスクリプション・プログラム”のビジネスが加速してきているが、このほど、米リサーチ会社NPDグループ社は、“サンプル定期契約者の83%がフルサイズの製品を購入する際、サンプル(試供品)から何らかの影響を受けている”という興味深い調査結果を明らかにした。

これは、同社の「2014 Makeup In-Depth Consumer Report」の中からサンプルに対する調査結果を分析したものとしている。サンプル提供のビジネスモデルは、小売業者に潜在顧客との接点をもたらせ、消費者に新しい製品や未知の製品の開拓をもたらすという利点があるとされる。ほとんどの女性は、プレッシャーをかけられないで自分でサンプルを試したいと思っているので、サンプルが定期的に郵送されてくるのは好都合になる。

化粧品ショッピングの目的として、“家に試供品を持ち帰ること”というデータもある。化粧品の利用者の中、5人に1人は昨年1年間の間で、試供品をもらった経験があるらしい。その試供品はほとんどが小売店から受取っている。55歳未満の女性層で試供品を持ち帰る傾向が強く、特に18~34歳の女性が最も多く試供品を受取ったという結果がでた。試供品を受取った女性の内、3分の1は製品の購買を決定するのにとても強く影響を受けており、半数の女性はやや影響を受けたという結果だった。35〜54歳の女性が、若い世代を超えて、サンプルによって影響される可能性が最も高かった。

同社副社長兼グローバル美容業界のアナリストのカレン・グラント氏は、「サンプル・サブスクリプションのビジネス規模はまだ小さいが、ビューティ業界に及ぼす潜在的な影響は大きい」としており、新しい顧客を発見しターゲットオーディエンスを構築するマーケティングと販売戦略に取り入れるのは有効かもしれないとコメントしている。

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