化粧品分野に新規参入した株式会社九電工は、9月1日から新たにオリーブオイル配合のリップクリームを市場投入した。これで同社のオリーブオイル配合の化粧品は全部で9種類にのぼり、引き続き店頭販売とネット通販の両面で拡販を図る。
新規投入のリップクリームは、オリーブオイルから抽出した保湿成分配合のクリーム。保湿性に優れ乾燥による唇の荒れを防ぐ。

同社は、2010年に6次産業化のモデル作りを目指すため、熊本・天草に「天草オリーブ園」を開園（面積6万6千平方㍍）し10種類のオリーブ栽培とオリーブオイルの加工・販売に乗り出した。また、オリーブオイルに含まれるオレイン酸などを化粧品の成分として活用して化粧品の事業化に乗り出すため、2013年5月にエコ事業創生本部傘下に専門部隊のオリーブ事業推進室を設置。これまで天草産100％オリーブオイルから抽出した保湿成分配合のスキンケア化粧品、ヘアケア化粧品など8種類を商品化（写真＝フェイシャルホイップ）して2013年10月から福岡市内の百貨店に「AVILO（アビ―ロ）」の店舗名でテナント出店し、販売を始めた。
現在は、化粧品のブランドを「天草オリーブ園AVILO（アビ―ロ）」の商品名で福岡市内の百貨店、天草オリーブ園の2ヵ所で対面販売とネット通販を主体に販売している。新製品のリップクリームは、既存チャネルで販売する。
同社では、3年後の2017年3月期までにオリーブオイル配合の化粧品とオリーブオイルの有効活用を図った食品加工合わせた事業規模を3億円に持って行く方針。
同社が異分野から化粧品分野に新規参入したのは、これまでの空調管設備工事業主体からソーラー事業や農業の6次産業化などの経営多角化を進めることで、配電、電気、空調に続く第4の事業に育てる狙い。