欧州でノンアルコール・ビールのブーム到来?

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2014.12.1

国際部

欧州でノンアルコール・ビールへの関心が高まっており、アルコールが含有されていないビールはビールではないと豪語していたヨーロッパの消費者もノンアルコール・ビールのブームを受け入れている。このような消費者動向を英リサーチ会社ミンテルは、このほど、オンラインブログで発表した。欧州6ヶ国の消費者市場をみて、同社グローバルドリンクアナリストのジェニファー・フォーサイス氏は、欧州市場の明るい展望を予測する。特にスペインとドイツでノンアルコール・ビールの需要が急増している。

スペイン市場で2013年にノンアルコール・ビールを購入した経験のある消費者はビール愛好家の60%にまで及んだ。この内69%は45-54歳の消費者だった。次に注目する市場はドイツで、47%のビール消費者はノンアルコール・ビールの購入経験があった。

ドイツ市場ではノンアルコール・ビールの商品開発が活発で2012年のノンアルコール・ビールの新商品化比率は総ビールの11%だったが、2013年には19%に跳ね上がっている。

同様な2013年のノンアルコール・ビールの購入経験調査では、ポーランド(29%)、イタリア(25%)、フランス(18%)、イギリス(14%)の順だった。イギリス市場で興味深い調査結果として、18-34歳の若い世代でノンアルコール・ビールを2013年に購入した人は4分の1と上昇していることを取り上げている。

最近のノンアルコール・ビールの売上増加の背景には、改善された味にあるとフォーサイス氏は指摘する。90年代後半から2000年代初頭にノンアルコール・ビールの開発が加速したが、ビールの模倣ドリンクとして受け入れられず、アルコールでなければソフトドリンクを飲む方が好ましいとされた経緯がある。近年は品種改良が進み、ドイツの製品の中にはアルコール・ビールの味にかなり近い味まで改善されたものがある。今後は低アルコール・ビールの領域が開拓される見通しで、女性をターゲットにフルーツやジュースと混合させた新感覚なビールなどへ開発が進むと予測している。

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