光老化予防、UV-A防御と真皮に対するケアが重要
2015.06.9
編集部
オッペン化粧品株式会社(大阪府吹田市)は、2015年4月28日~30日にオーストラリアのケアンズで開催された第12回アジア化粧品技術者会研究発表会において、光老化の予防には長波長紫外線(UV-A)防御の重要性と、真皮に対するケアの重要性を差し示した研究結果を口頭発表した。
同社は、UV-Aを照射した真皮線維芽細胞をコラーゲンで作成したゲルに包埋することで、擬似的に光老化した真皮組織の再現を試みた。その結果、UV-A照射した細胞を入れたゲルは、未照射の細胞を入れたゲルよりも著しく縮小した。
この現象を解析したところ、UV-A照射したゲルで、より多くのコラーゲンが分解されていることがわかった。従来の培養方法(単層培養法)で培養した線維芽細胞では、UV-Aを照射してもコラーゲン分解能はこれまで確認されていなかった。しかし、今回同社が用いた培養方法(コラーゲンゲル包埋培養法)では、線維芽細胞によるコラーゲンの分解が起きていることがわかった。
これらの結果を踏まえて、さらに詳細な解析をしたところ、単層培養法では見出されなかったコラーゲン分解酵素MMP-1の活性化が起きていることがわかった。また、UV-A照射により、活性型MMP-1の量も増加した。
今後、この成果を化粧品をはじめとする美容分野へ応用していく予定だ。
- 参考リンク
- オッペン化粧品株式会社