同じ年齢でも「生物学的年齢」は倍違うことも

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2015.07.13

国際部

若年成人に見られる老化のサインについて、米デューク大学の研究成果が7月6日の同大学ウェブサイトに掲載された。詳細は「the Proceedings of the National Academy of Sciences」オンライン版に掲載されている。

研究の筆頭著者であり同大学加齢研究センターのDan Belsky教授らは、1972-3年に生まれた954人の老化のサインを、その出生から38歳にかけて追跡調査した。「老化の研究のほとんどは高齢者を対象に行われているが、加齢に関係する疾患予防のために若年成人を研究する必要がある」とBelsky教授は述べている。

老化は目や髪、関節の動きなど主にからだの外側で観察される。しかし、体の内側でも老化は進んでいるため、研究者らは腎臓、肝臓、肺、代謝と免疫機能を測定した。また、コレステロール値、目の裏側の血管、細胞の寿命を測るテロメアの長さも測定し、これらの結果から「生物学的年齢」を算出した。その結果、参加者38歳時の「生物学的年齢」は30歳以下から60歳近くまでと個人差があった。生物学的年齢で高齢の人では、老化のスピードが速いことも分かった。

双子での研究を含むこれまでの知見では、老化のわずか20%が遺伝によるものであり、その大部分は環境的要因であることが分かっている。ここから、薬剤によっても老化がコントロールできる可能性を示唆している。

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