銀ナノ粒子が環境に悪影響の可能性
2013.03.7
編集部
米国Duke大学生物学部の研究チームは、銀ナノ粒子は環境に悪影響を与える可能性があるとする研究結果を、2月27日、大学ウェブサイトで発表した。
銀ナノ粒子は、歯磨き粉、衣類、幼児のおもちゃやおしゃぶりなどにも含まれているが、環境に与える影響を調べた研究は、これまでほとんど行われてこなかった。Duke大学研究チームは、人工的に作られた自然環境を銀ナノ粒子で曝露する実験を行い、実験前後でのバイオマス量を測定した。この結果、50日間でバイオマスは約3分の1に減少したことを確認した。
「これらの粒子の環境への本当の影響はわかっていません。私たちは、規制当局が銀ナノ粒子曝露の環境へのリスク判断の材料となるデータをまとめたいと思っています」と研究チームの博士研究員Benjamin Colman氏は述べている。実験の詳細は、オンライン科学ジャーナルPLoS ONE誌に掲載されている。