レスベラトロール、肥満に効果なし
2013.04.12
編集部
代謝を促す作用で注目されているレスベラトロールの効果を疑問視する論文がアメリカ糖尿病学会の機関誌「Diabetes」4月号に掲載された。
レスベラトロールは、日本でもサプリメントとして人気がある。その代謝促進効果は、早死の原因となる肥満症、糖尿病、高血圧、高脂血症に対して効果があることが動物実験で確認されていた。
今回の研究では、健康な肥満成人男性24人を対象にレスベラトロールの大量摂取による効果を検証したもの。その結果、インスリン感受性にはわずかな悪化がみられ、グルコース代謝には変化がなかった。安静時エネルギー消費量増加や内臓脂肪の減少は、マウスによる動物実験では良好な結果を示すデータが得られていたが、人間を対象とした研究からは明確な結果が得られなかった。
研究者らは、肥満症などの代謝異常による疾患患者への栄養補助食品として、レスベラトロールの効果は確認できないと述べている。