基礎体温が高いときには、肌が劣化する?

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2016.11.24

編集部

株式会社マンダム(大阪府大阪市)は、30歳代前後の女性に対し、性周期と肌状態の関係について研究した結果、基礎体温の高温期には低温期と比べて、皮脂分泌量が多く、また経皮水分蒸散量も多い(=肌のバリア機能は低い)こと、さらに、高温期には肌がくすみ(肌色が暗く、赤みが強い状態)、毛穴が目立ちやすくなるという、一時的に劣化した肌状態に陥ることを確認した。また、このような不安定な肌状態に対して、「ライスミルク」に含まれる「フィチン酸」に、高温期における肌の劣化(皮脂分泌量の増加、経皮水分蒸散量の増加、肌のくすみ)を改善する働きがあることを見出した。

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30歳代の女性に対し、肌の不調についての意識調査を実施した結果、9割を超える女性が肌の不調を実感し、その不調の原因はホルモンバランスの乱れやストレス、睡眠不足など、加齢以外にも原因があると考えられていることが分かった。

20~30歳代は女性にとって性成熟期であり、ホルモンの働きが活発な時期にあたる。

女性の体調は、性周期によって変動することはすでに知られているが、肌状態についても同様に影響を受けていると考えられる。そこで25~35歳の健常な日本人女性22名に対し、性周期とそれに伴う肌状態の変化について評価した。

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性周期は月経期,卵胞期,排卵期,黄体期に分けられ、卵胞期は基礎体温が低く(低温期)、黄体期は基礎体温が高く(高温期)なることが知られているが、低温期と高温期の肌状態を比較したところ、季節にかかわらず高温期の肌は皮脂分泌量が多い傾向にあり、同時に経皮水分蒸散量が多い(バリア機能が低下している)ことが分かった。

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また、高温期の肌は、肌がくすみ(肌色が暗く、赤みが強い)、毛穴が目立つことが認められた。

同社では、城西大学薬学部 皮膚生理学研究室と共同で、皮脂抑制効果を有する素材の研究を行っているが、そのなかで、ライスミルク由来のフィチン酸に高い皮脂抑制効果があることを明らかにしている。

そこで、この30歳前後の女性特有の肌不調に対する効果を確認するため、日本人女性被験者の半顔にフィチン酸を含むモデル化粧水を、もう半顔にはフィチン酸を含まないモデル化粧水を、1日2回、6週間連用し、左右の肌状態を比較した。

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その結果、フィチン酸配合のモデル化粧水を使用した方に、高温期に高まる皮脂分泌および経皮水分蒸散を抑制する効果を確認したほか、肌のくすみが改善する(肌色が明るくなり赤みも抑えられる)こともわかった。

同社では、これらの知見を女性向けのスキンケア製品の開発に応用していく。

なお、この研究成果は2017年6月2日~4日に開催される第116回日本皮膚科学会において発表する予定だ。

参考リンク
株式会社マンダム

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