花王、2017年通期の当期純利益は91.1%増で28期連続増配に
2018.02.2
編集部
花王株式会社(東京都中央区)は1日、2017年12月期通期の売上高が前期比2.2%増の1兆4894億2100万円、当期純利益が同91.1%増の1798億9000万円となったと発表した。とくに海外が好調で売上が大幅に伸長するなどして、28期連続の増配となる予定だ。
セグメント別の業績を見ると、コンシューマープロダクト事業に属するビューティケア事業(化粧品事業とスキンケア・ヘアケア事業)の売上高は前期比2.1%増の5860億円となった。海外では中国を中心に好調に推移し、売上を大きく拡大させることができた。日本では、前期をわずかに下回った。
同社では化粧品ビジネスの大改革を進めており、化粧品の売上高は前期比2.1%増の2427億円となった。土台美容液『ソフィーナip』は、アジア展開をスタートし好調に推移。デパート展開しているプレステージブランド『SUQQU』や『エスト ザ ローション』が好調に売上を伸ばした。
スキンケア・ヘアケアの売上高は前期比2.1%増の3433億円。スキンケアを見ると『ビオレ』が各地域で好調なほか、『キュレル』がエンジングケア市場への新製品の投入や化粧品カテゴリーの品揃えも進み、日本とアジアで売上を大きく伸ばした。ヘアケアは日本でマス市場の縮小の影響で前期比を下回った。欧州ではヘアサロン向け製品が前期比ほぼ横ばいとなった。
2018年度については、化粧品、ヘアケア事業などの立て直しを行い、新規事業創造に向けた準備を進める。1月からビューティケア事業を化粧品とスキンケア・ヘアケアの2つに分けて、責任の明確化を進めているところ。『キュレル』については小売り実態に合わせて化粧品分野に入れてマネジメントしていく。
積極的なイノベーションも推進。2018年はスキンケア・ヘアケア、化粧品などに着手し、2020年までに各分野ごとの提案も行っていく考え。
2018年12月期通期の売上高については、化粧品が前期比1.8%増の2190億円、スキンケア・ヘアケアが同4.2%増の2000億円を見込んでいる。
- 参考リンク
- 花王株式会社