花王、微量のにおい成分を可視化する技術を開発

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2018.03.6

編集部

花王株式会社(東京都中央区)香料開発研究所は6日、微量のにおい成分の存在状況を可視化する“ScentEYE(セントアイ)”技術を開発したと発表した。これにより、足の裏のにおいを解析したところ、足臭の原因成分であるイソ吉草酸が足を洗ってからの時間経過とともに増加する様子を可視化することが可能になった。また、足の裏におけるイソ吉草酸の分布状態を詳細に知ることも可能となった。

まず測定対象の表面に、においを濃縮するシートを接触させ、適切な時間で低侵襲的に表面から揮発するにおい成分を吸着させる。続いて、シートを適切な数に切断し、断片ごとにGC/MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)で測定する。

各断片について得られたにおい成分の量と、その断片の場所を示す位置情報を整理し、におい成分ごとに分布状態を図に示す。その際、すべての断片に関して得られたにおいの量から、強度表示のカラースケールを決め、各断片についてにおい成分の量を表現する。

視覚的に理解しやすくするために、コンピューター上でスムージング処理を行う。これにより、におい成分の分布状態を可視化することが可能になった。

今回の研究成果は、名古屋で開催される日本農芸化学会2018年度大会(3月15~18日開催)において発表する予定だ。

参考リンク
花王株式会社

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