アジュバンコスメジャパン、向こう5年間は東名阪エリアを重点開拓

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2018.04.26

編集部

サロンを通じて消費者向け化粧品を提供するファブレス企業の株式会社アジュバンコスメジャパン(兵庫県神戸市)は26日、都内で2018年3月期決算説明会を開催し、向こう5カ年の事業戦略として、東名阪エリアにフォーカスして代理店の開拓に注力していくほか、神戸に研究施設を新設してスキンケアの自社処方を開発していくなどの方針を示した。

2018年3月末に終了した中期経営計画を振り返ると、ネットを通じた非正規流通対策に取り組み、「おおむね非正規流通は止まった」(代表取締役社長の松井健二氏)と自己評価。カラーについては「専門人材が確保できなかった」(同氏)ことを反省点に挙げた。

そこで新たに作成した新中経(2019年3月期~2023年3月期)では、サロン経営のBtoCをサポートすることをテーマに掲げ、「消費者へのプロモーションをしっかりサポートしてブランド認知を強化したい」(松井氏)との考えを示した。

営業方面では、取引サロンの50%が集積する東名阪エリアにフォーカスして代理店を開拓。「これまでは年に1店代理店を作るか作らないかの進捗で進めてきた」(松井氏)ことから、積極的な代理店拡大の方向へ大きく舵を切る。これに併せて新しい営業所、営業人員を増やす。「オーナーもはさみを持つ7人規模のサロンをターゲットに収益向上できるサロンづくりを進める」(同氏)。

商品開発基盤づくりについては、今年度に神戸研究施設を新設して、理化学研究所と行っている共同研究の成果を同施設内で継続。スキンケアの自社処方の開発も加速する。流通関連では、「手狭となった港島の神戸物流拠点を須磨地区に移転。港島の跡地では研究棟をリノベーションする」(松井氏)。

さらに海外事業については、すでに進出している香港市場のほか、東南アジア市場も開拓し、現地の代理店を介したBtoB事業を展開していく方針だ。

2018年3月期通期の売上高は前期比6.8%増の50億9700万円、当期純利益は同5.9%減の3億1100万円となった。売上高については「会社設立以来初の50憶円突破」(松井氏)となった。

セグメント別の売上高を見ると、スキンケアは前期比0.2%増の20億1700万円。新商品であるダイヤモンドジェイ(DJ)シリーズが堅調に推移した。ヘアケアは同1.0%増の23億4100万円で、「おおむね計画通りの結果」(松井氏)となった。カラー剤は同13.9%減の3900万円。その他は同39.7%増の10億700万円と「美顔器やオーラルケアの販売、子会社化したエクシードシステム株式会社の売上が通年で寄与した」(同氏)。

2019年3月期通期の売上高は前期比3.5%増の52億7400万円、当期純利益は同63.0%減の1億1500万円となる見通し。

参考リンク
株式会社アジュバンコスメジャパン

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