1日90分以上のスマホ利用者は運動不足になりやすい
2013.07.18
編集部
スマートフォン(スマホ)の利用者は身体活度や運動する機会が少ないことが、米国オハイオ州のケント州立大学の調査でわかった。
11日に大学サイトで公表されたこの研究は、同大学教育学部の研究員、Jacob Barkley氏とAndrew Lepp氏による調査。スマートフォンの普及で、その場にいながらネット・サーフィンができたり、ゲームをプレイできたりするために、日常生活の中で自然にできていた、立ったり座ったりという動作すら減少傾向にあるという。
調査は、およそ300人の学生を対象にして行われ、このうちわずかに49人が年齢相応の体力レベルと体組織を持っていた。統計では、一日のスマホ使用時間が90分を越えると、運動に費やす時間も減少するという結果が示された。学生の一人はアンケート調査の中で「ブラックベリー(※スマートフォンの一種)から、iPhoneに変えてから、間違いなく体を使うことが減った。退屈だと感じたらすぐに、何か新しいものをダウンロードできるようになったからね」と答えている。
研究者らは、スマートフォンの使用と身体活動レベルの調査を今後も進めていくつもりで、この研究により、非活動的な生活が、肥満やそのほかの健康問題に与えるリスクを図ることになるかもしれないと述べている。
今年6月に出された総務省の「通信利用動向調査」によれば、日本における世帯別の通信機器保有状況では、スマートフォンが前年の約30%から約50%、タブレット端末は約10%から15%に増加していた。2世帯に1世帯がスマホを保有している計算になる。一方で、パソコンや固定電話の保有率は、引き続き下降傾向にあることもわかっている。スマホ保有者は、運動不足にならないよう要注意だ。