機械よりフットマッサージの方がむくみの軽減につながる

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2018.06.25

編集部

手によるフットマッサージは、機械より心の安定と活力感の増加に寄与する。こうした研究結果が、第31回日本健康心理学会 第20回日本ヒューマン・ケア心理学会学術集会合同大会(6月23日~24日開催)において、一般社団法人 日本介護美容セラピスト協会(代表理事・谷都美子氏)によって発表された。

従来のフットマッサージ効果に関する検証は、むくみの軽減などの身体的な効果や、アンケート調査などによる主観的な意識下の評価がほとんどで、客観的な指標に基づく無意識下での情動の変化を脳機能活動として評価した先行研究は少ない。

整形外科的及び神経学的異常のない成人女性20名を対象に、身体評価として下肢容積量を測定した。心理評価としては、アンケートと生理的評価として脳波解析。脳波解析は、マッサ―ジ試行中と、施行前後の安定時の脳機能活動について分析し、比較検討した。

この結果、下肢容積量の測定において、手の群と機械の群ともに施行前より施行後に下肢容積量が軽減し、むくみが軽減した。また、アンケートによる調査の比較において、気持ちよさ、痛み、スッキリ感において手の群が機械の群よりも得点が高くなった。

さらに、マッサージ試行中の脳活動では、心の安定状態を反映するα波帯域において、機械の群に比べ手の群の方で、特にリラックス状態を反映する楔前部(けつぜんぶ)の神経活動が高くなった。また、マッサージ施行後の安静状態では、感じていることを反映するβ波帯域において、手の群の方が、機械の群よりも喜びや意欲の意識をつくる内側前頭前野や前帯状回の神経活動が活発だった。

なお、今回の研究は、京都橘大学健康科学部と合同で行った。

日本介護美容セラピスト協会は、株式会社ナリス化粧品(大阪府大阪市)が4年前に設立した団体で、同社が広報事務局を務めている。

参考リンク
一般社団法人 日本介護美容セラピスト協会

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