【連載】大手化粧品会社の研究(71)西武HD系列プリンスホテルの化粧品事業に関わる会社研究 ~「あさぎ」開発、通販・プリンスホテル等で販売~(上)
2019.01.17
編集部
ホテル・レジャー事業を展開する株式会社プリンスホテル(東京都豊島区、株式会社西武ホールディングス連結子会社)が化粧品分野に新規進出した。化粧水、クリーム、プチトラベルキットの3種類のスキンケア商品を開発して2018年8月から通販市場で販売を始めた。
3種類のスキンケア商品のブランド名は「あさぎ」(ASAGI=写真)で、2012年から販売している。
あさぎは、原料にオリジナルミネラルウォーター「南魚沼のおいしい湧き水」を使用しているのが特徴。
このミネラルウォーターは、同社が営業する八海山スキー場(新潟市南魚沼市)の水源から採取した天然の超軟水。これまで全国のプリンスホテルの客室や売店、高級スーパーマーケットなどで取扱っている。
同社は、スキンケア商品に使用している天然水について「南魚沼のおいしい湧き水は、硬度が1リットル当たり 7 mgと非常に低いのが特徴。この硬度の低さから赤ちゃんや小さなお子さんでも安心して使える。こうした水にこだわることで、よい化粧品ができるとの考えから、美容皮膚科の監修で“あさぎ〟の開発に至った」と説く。
これまで商品化した主なスキンケアは、肌に潤いを与えるヒアルロン酸やローヤルゼリー等などの美容成分を配合した「ジュエルタイプローション」(化粧水)をはじめ、パーム油やナタネ油を使い、マスクとして重ね塗りができる「アクアクリーム」のほか、メイク落としと洗顔料、化粧水、クリームのミニサイズ4点をセットにした「プチ トラベル キット」(3000円)4点を揃えた。
2018年8月から通販市場に投入するとともに「ザ・プリンス さくらタワー東京」や「軽井沢プリンスホテル イースト」など自社運営ホテルの客室、売店等で販売を開始した。
2018年12月現在、プリンスホテルは、国内に43ホテルを運営しているが既存ホテルでの化粧品販売を段階的に増やしていく。また、一部の高級スーパーマーケットなどでも販売に乗り出した。