【連載】遺伝子検査ビジネスに化粧品会社参入遺伝子検査ビジネスに化粧品会社参入 ~DHC累計利用者数40万人超、ドクターシーラボ・スキンケア方法等を指導~(中)

2019.02.19

特集

編集部

個人の遺伝子を解析し、最適な病気予防策を見出す遺伝子検査サービスにいち早く参入したのがDHCとシーズ・ホールディングスの傘下(2015年12月)に入ったドクターシーラボの両社。

両社が遺伝子事業参入を表明した2008年当時は、遺伝子検査が一般的でなかった。サプリメントや化粧品などを製造販売し圧倒的な商品数を誇るDHCとしては、科学的な根拠に基づき、顧客一人一人に対し、明確に商品を提案することが大切だと考え、究極の個人情報である遺伝子の解析サービスを立ち上げた。

現在、同社の遺伝子検査は、肥満関連遺伝子を調べる「ダイエット対策キット」、肌質関連遺伝子を調べる「美肌対策キット」、病気のリスクや体質の傾向を55項目調べる「元気生活応援キット」、男性型脱毛症(AGA)の発症リスクを調べる「毛髪対策キット」の4種類を用意して検査している。
価格は5400円から1万9800円。検査結果を元に自社のサプリなどを提供しており、結果についての医師や薬剤師などに相談できる電話窓口も用意している。
DHCは、遺伝子検査サービスに参入して2018年で満10年が経ち、累計利用者数は40万人を超えたとみられるなど国内最大のデータベース保持者にのし上がった。
引き続き、最先端のサイエンスを駆使して美容と健康に役立つ遺伝子検査キットやパーソナル製品の開発をめざしていく方針。

ドクターシーラボは、DHCと同様、2008年に遺伝子検査参入を表明。2010年に肌の老化を遺伝子レベルで調べる検査セット「肌老化遺伝子検査セット」の販売に踏み切った。ドクターシーラボは、シーズ・ホールディングスのグループ会社。シーズ・ホールディングスの化粧品事業は、スキンケア化粧品を中心に展開されており、コンセプト別に「ドクターシーラボ」「ラボラボ」「ジェノマー」という3つのブランドがある。なかでもドクターシーラボは、メディカルコスメのリーディングブランドとして展開しており、合わせて遺伝子検査キットの取り扱いも行っている。

同検査セットは、エイジングサインに関わる3つの遺伝子「コラーゲン代謝遺伝子」(MMP遺伝子)、「ストレス代謝遺伝子」(SOD2遺伝子)、「有害物質フィルター遺伝子」(GPX1遺伝子)の変異を検査、それぞれの遺伝子を関連性のある酵素の活性度により肌診断を行う。診断結果は「シミ」「シワ」「たるみ」の3種類のエイジングサインが現れやすい傾向を☆マークで表し、さらに影響を受けやすい環境要因を「紫外線」「大気汚染・排気ガス」「注意が必要な季節」「タバコ」「睡眠不足」「食品添加物」「精神的ストレス」の7項目に分類、それぞれ1~3段階で評価する。その上で、診断結果に合った「スキンケア方法」「スキンケア成分」「おすすめの食事」を具体的にアドバイスする。
検査は、ジーンライフシリーズで名をはせるジェネシスヘルスケアに委託している。

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