【連載】化粧品・美容各社の業績と企業買収④化粧品・美容各社の業績と企業買収 ~コーセー、デジタルマーケティング、海外事業等を継続強化~

2019.10.10

特集

編集部

コーセーは、2019年3月期より新たな中期経営計画「グローバルブランド拡充と顧客接点の強化」をスタートさせた。2019年3月期の業績(連結)は、日本及びアジアでの販売が好調だったことを要因に売上高は、前年同期比9.8%増の3329億95百万円と6期連続で過去最高を更新した。なお、連結売上高に占める海外売上比率は、27.9%を占める。

こうした中、化粧品事業は、ハイプレステージ領域において国内外で過去最高の売上を記録した「コスメデコルテ」が牽引した。加えて、専門店チャネルへの新業態提案を推進した子会社株式会社アルビオン(東京都中央区)やメイクブランドを中心に展開する米国タルト社が堅調に推移。また、プレステージ領域において国内では、薬用美白美容液や薬用シワ改善クリームを発売した高効能特化型ブランド「ONE BY KOSÉ」が大幅に伸長した。
海外では、重点グローバルブランドの販売が好調だった韓国と中国が牽引。また、国内外における免税チャネルの売上も年間を通じて高成長を継続した。こうした結果、化粧品事業の売上高は、2549億65百万円(前年同期比11.0%増)となった。

コスメタリー事業については、子会社のコーセーコスメポート株式会社(東京都中央区)が展開する日やけ止めブランドやボタニカルヘアケアシリーズなどが好調に推移。また、セルフメイクブランドやヘアケアブランド、ネイルブランド等も伸長した。こうした要因から売上高は、746億32百万円(前年同期比4.6%増)となった。

今期(2020年3月期)は、創業80周年に向けて更なる成長ステージを目指した中長期ビジョン「VISION2026」をスタートさせ、企業の成長を支える強い経営基盤をベースとしながら、そのリソースを最大限に活用し、独自の価値創造を絶えず行っていくことにより、グローバルでボーダレスな成長を実現していく。

特に、同社は、約40に上るブランドがデジタルを駆使して顧客と直結したデジタルマーケティングをグローバルに継続して強化・推進するとともに引き続き海外での売り上げを強化して段階的に引き上げていく方針。
海外売上げ比率は、2018年で約25%、これを2026年度までに35%以上に引き上げる目標を立てている。
こうした方針のもと今期の業績は、売上高3520億円を見込む。セグメント別売上は、化粧品事業2733億円、コスメタリー事業747億円、その他40億円を見込んでいる

 

 

#

↑