【連載】この中小化粧品会社に注目㊲セフィーヌ(上)~ⅤⅭと資本業務提携、支援策は不明確~

2021.02.8

特集

編集部

美容サロンに特化して自社ブランド化粧品等を販売する株式会社セフィーヌ(東京都新宿区)は、ファンドを運用するベンチャーキャピタル(VⅭ)の日本成長投資アライアンス株式会社(東京都港区)と資本業務提携(2019年6月)を結んだ。
セフィーヌが資本業務提携を結んだのは、日本成長投資アライアンスが運用するファンド「J-GIA 1号投資事業有限責任組合」からの出資(出資額非公表)と合わせて、同ファンドのアライアンス・パートナーとなっている日本たばこ産業株式会社(東京都港区)と株式会社博報堂(東京都港区)が有する人材やネットワーク等を活用した事業支援を行うことで収益の向上を図り企業価値の向上につなげるのが狙い。

日本成長投資アライアンスは、2016年6月に創業したファンド運用の投資会社「ベンチャーキャピタル」(VⅭ)。
国内の潜在成長力のある中堅・中小企業に特化したグロース・キャピタル(成長投資)及びスモールキャップ・バイアウト(事業承継投資など)を中心に投資を行っている。

同社がセフィーヌに資金供給(出資)と業務支援を行うことにしたのは「美容のプロフェッショナルに愛用されるブランドとしての地位を築き商品に対する評価が高いこと。また、最近では、一般消費者にも商品が支持されるなど成長が見込めると判断した」ものとみられる。

資本業務提携は、広い意味でM&Aの一つの形態である。両社による資本提携は、日本成長投資がセフィーヌの株式を取得し、株主になることをいう。また、業務提携は、日本成長投資が運営するファンドのアライアンス・パートナーである日本たばこ産業や博報堂のビジネスネットワークを活用して自社の化粧品ビジネスに取り入れることで、収益の向上につなげることにある。
いわば、資本業務提携によるセフィーヌのメリットとしては、日本成長投資による経営への参画、財務面での支援などにより販路の開拓や製品の共同開発など経営資源を拡充できる。

一方の資本を提供する日本成長投資にとっては、セフィーヌの業績が上がることで、取得した株式の価値が上昇することになり、これがインセンティブの一つになる。しかし、資本業務提携に関する公表の段階で、日本成長投資の業務支援についての中身が必ずしも明確でなく具体性に欠ける。同様に、セフィーヌは、出資による調達資金の活用策が見えない。情報の公開が求められる。

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