【連載】この中小化粧品会社に注目(53)シーエスラボ(下)~女性が活躍する企業、えるぼし認定~

2021.04.23

特集

編集部

シーエスラボは「女性活躍推進法」に基づき女性の活躍を促進している企業として厚生労働省から「えるぼし認定」(2017年3月、写真=えるぼし認定マーク 写真)を受けている。
同社は、パート社員の約9割が女性で占め、「女性が活躍している企業」と一目でわかってもらうため「えるぼし認定」を取得した。

同認定に準拠して同社は、産前産後や育児休業制度、時短勤務、時差通勤等の社内制度など女性が働きやすい職場環境を次々と整備した。
職場環境整備の中で、パート社員のモチベーションを上げながら、継続して働き続けることを目的としたパート社員の人事評価制度を新規に作ったことが注目される。
「当社の工場では、女性に向いている作業が多く女性の力が不可欠。他社との差別化で優秀な人材を確保し、継続的に働いてもらえる環境を整えていくことが喫緊の課題」だった。

新人事制度の確立・導入は「正社員を目指すパート社員のステータス向上に対応することやパート社員向けの評価基準を確立し働きやすい労働環境を整備することが必要と判断した」。
新規人事制度は、本社の人事担当者と工場の管理者との考えをすり合わせながら、約半年かけて仕組みを作り運用させた。

女性社員の働く環境の整備としてもう一つ注目されるのが託児所の開設。パート社員の多くがお子さんを抱える主婦層。「子育て中でも安心して働ける」との思いから、館林工場のすぐ隣に事業所内保育所を開設(2018年6月)した。
託児所は、同社の従業員だけでなく近隣の会社や地域住民の方も利用できるもので、同社が推進する「地域との共生」にもつながっている。

同社は、社員の成長をサポートする各種研修制度もある。例えば、香りやUVといった化粧品の研究開発に必要な知識を学ぶセミナーを社内で実施。また、社外で行われているイベントやセミナー、外部教育研修企業が実施しているビジネス研修など社員自身が必要と判断したセミナーや研修は、就業時間中でも参加可能。
話し方や聞き方といった基本的なものから、問題の整理方法やプレゼンテーションスキルなど必要だと思う講座を自由に受けられる。
社員約120名程度の中小企業が人事制度や研修制度等に力を入れて社会との共生を図る取り組みは、称賛される。

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