【連載】この中小化粧品会社に注目(55)マーベラ化粧品本舗(下)~関係会社ビューロがOEM事業展開~

2021.04.30

特集

編集部

マーベラ化粧品本舗の紫根仕立て化粧品を生産及びOEM事業を行っているのが関係会社の株式会社ビューロ(東京都大田区)である。
同社は、1953年に「紅福化学研究所」として口紅・白粉・クリーム類の受託製造を創業したのが始まり。1956年に社内にマーベラ化粧品部門を開設、1976年に現社名に変更するとともに、マーベラ化粧品本舗の販売事業を本格的に開始した。

同社の事業特徴は、スキンケアからヘアケアまで多品種の化粧品をOEM受託生産していること。また、OEM生産拠点として国内と海外の両肺体制を整えて大量生産、短納期に即応している。
工場別生産品目は、大田区の本社工場が入浴剤、医薬部外品、基礎化粧品等を生産。海外の協力工場2工場は、中国工場(深圳市)が入浴剤、石鹸、雑貨、化粧品、医薬部外品、ラオス工場が入浴剤と玩具成形品を生産している。

ビューロのOEM 事業の強みは、第一に研究・開発を続けて50数余年にわたって販売会社やエンドユーザーのニーズを吸い上げ安心・安全なOEM生産を提供してきた。
第二にワンストップで幅広いニーズに応え化粧品全般の製造が可能。通常、化粧品のOEMは、アイテム毎に特化した工場に生産を依頼するのが一般的。そうした中で同社は、幅広い商品をラインアップして製品を提案している。
また、スキンケアアイテムからメイクアップアイテムまで、国内工場においては小ロットから大量製造などロット数を相談の上、受託製造を対応している。

しかし、同社の強みとしているこれらの諸点については、他社のOEM各社も取り組んでおり、他社と比べて強みとする事業内容ではない。
加えてマーベラと同社の関係が不明確だ。関係会社というだけで資本関係、人的関係、業績、社員数などがはっきりしない。
その意味でマーベラ、ビューロ両社の先行きの事業計画を含む研究開発の取り組みや製造販売戦略など具体的な経営羅針盤を描くことが情報公開として羨望される。

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