女性経営者連載11・ミック・ケミストリー(下) ~営業と技術が一体となってOEM受注~

2021.11.30

特集

編集部

ミック・ケミストリーは、自前で開発した商品の技術開発力を強みにしながら0EМ事業に取り組んでいる。OEM対応商品としてスキンケア・基礎化粧品、医薬部外品など顧客の要望に合わせて幅広く受託生産している。

同社は、企画段階からサポートを行い、顧客の要望をヒアリングした上で、製造に関する提案のみならず市場動向やトレンドを踏まえた戦略的な提案も行う。

特にユニークなのが、企画段階から、営業社員だけでなく技術者・研究者も同行するようにしている点。

企画段階で、最新の市場動向とともに、様々な選択肢を提示して顧客が正しく理解した上で、商品化につなげる。

「営業社員だけでは、コストや納期の話がメインになってしまうが、研究者が同行することで、開発の意図やニュアンスを細かいところまで汲み取ることができる。また、成分や剤型など商品の中身に踏み込んだ具体的な提案ができるため、スピード感のある商品化が実現できる」と説く。顧客に寄り添ったモノづくりが、同社の特徴といえる。

また、強みとする小ロット製造について同社は、コスト面だけでなく市場の反応を見ながら素早く改良することができるというメリットを生かし、マーケティング戦略として重要視している。

OEMにあたっての顧客対応は、納期について平均1ヶ月以内で納品。ロット数は、平均300~500個程度を見込む。

製品化までの期間は、顧客の販売計画に合わせた製品化スケジュールを組む。目安として、最終処方、仕様(デザイン、容器等)決定後、生産準備に入り、約60~90日くらいで製品化を行う。ただし、薬事申請(基準内で3~6ヶ月)が必要な場合は、その期間をプラスする。

ともあれ、何回も試作を繰り返し、顧客が納得するまで施策を改良し、その上で商品化を行うことを基本に顧客対応している。

2021年12月で創業46年を迎える中で、引き続き、技術者集団として開発力や工場の品質管理、生産効率の向上などに取り組みながら、美容成分を配合した高濃度化粧品の開発や性能として機能化を図った「高級品」づくりを推進しOEMの受注拡大に繋げていく方針。

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