「化粧品原料メーカー、商社の事業展開に迫る」【13】 新たに鮭由来の化粧原料3品目を開発中~日本バリアフリー(上)

2014.05.7

特集

編集部

株式会社日本バリアフリー(東京都千代田区)は、1996年9月に法人設立。以来、現在は、化粧品と健康食品の原料を中心に製造販売している。

MPCマリンプラセンタ同社の代表的な化粧原料は、天然国産の鮭卵巣膜から抽出・精製したエキス「MPCマリンプラセンタ」(写真・登録商標)。2007年から市場投入し、ここへきて引き合い、売り上げとも伸長している。また、鮭卵巣膜から抽出した「MPマリンプラセンタ」(ハラ―ル認証取得)と鮭の軟骨から抽出した「MCマリンコンドロイチン」の健康食品原料も製造・販売している。

牛や豚など動物由来のプラセンタが市場の主流を占める中で、鮭由来のプラセンタは、極めて珍しい存在。特に、アミノ酸量が豚プラセンタの約1.5倍も多く含まれることが明らかになってから化粧の有効成分として注目されるようになった。

同社の化粧原料MPCマリンプラセンタの特徴は、19種類のアミノ酸(豚プラセンタの約1.5倍)と粘液質の多糖類(ムコ多糖類)などの成分を含有した低分子(分子量200以下が約60%)に特異性を持つ。また、肌の弾力、毛穴の黒ずみ改善などの美白効果や毛髪成長促進による育毛効果があり安全性試験、評価試験で実証している。すでに、添加剤として医薬部外品の適合申請を行なっている。

マリンプラセンタの製法は、鮭卵巣膜を酵素や活性炭で処理した後、エタノール沈殿液を活性炭で再処理、調整を行い、無菌ろ過充填して透明・無臭化した製品に仕上げる。製造は、外部に委託生産している。

国内販売は、総代理店1社を通じて化粧品会社向けに販売。また、海外は、台湾、ロシア、韓国などに代理店を置いて現地の有力化粧品会社などに販売している。

同社では、マリンプラセンタの海外販売について「プラセンタ全体のブームや牛由来のプラセンタが牛海綿状脳症(BSE)で使用中止に追い込まれた影響などから当社原料の抗酸化作用が注目されている。ここへきて引き合い、売り上げとも好調に推移。今期の売り上げは、前期比2ケタ増を見込んでいる」として英語版の資料、データなどを揃えて拡販に打って出ている。

現在、国内代理店を通じてマリンプラセンタの化粧品配合を提案するOEM受託にも力を入れているほか新たに鮭由来の化粧原料3品目を開発中で、早期の市場投入を目指す。

プラセンタ市場を取り巻く好環境の中で、マリンプラセンタの安心安全に裏図けられた製品の訴求力とマーケティングによる認知度の向上に期待が膨らむ。今後の事業展開が注目されるところだ。

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株式会社日本バリアフリー

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