【連載】エステ・理美容業界シェア争い激化(4)エステ・理美容業界シェア争い激化

2013.05.10

特集

編集部

アルテサロンFC 1千店計画、 田谷が中長期経営計画推進

理美容サロンのチェーン展開を行うジャスダック上場会社アルテサロンホールディングス(HD)は、傘下の4子会社が行っている理美容サロンの多店舗展開を今年からFC方式に全面的に切り替え、10年間で全国に1000店にのぼるFC網を構築する。

同社は、2006年に持ち株会社に移行し、のれん分け理美容サロンの展開を行う株式会社アッシュと大阪、兵庫を中心に鉄道線路沿いに出店を加速している株式会社ニューヨーク・ニューヨーク、それにFC加盟店中心に多店舗展開する株式会社スタイルデザイナー及び高級個室型の店舗展開を行う株式会社AMGの4子会社を傘下に置く持ち株会社。

同社は、多店舗展開を図るため、社員にのれん分けして独立開業させる「のれん分けFC」や社外の理容師などを対象に独立開業する「外部型FC」方式の2方式と大規模、中規模、街中などの業態店舗に区分して多店舗展開を図り急成長、4子会社合わせた2012年12月期(年1回12月決算)のチェ―ン総店舗数は、257店、チェーン全店売上高170億円に達した。

同社では、今年度からさらに、ネイルサービスなど美容周辺のサービス拡充や人材育成に注力しながらFC加盟店を基本に据えて多店舗展開を図る。向こう10年間で、FC店を中心に現在の店舗数の約4倍に当たる1000店舗網を構築する計画。

同社の2013年12月期業績は、売上高70億円(前期66億6000万円)、営業利益5億6000万円(同5億2000万円)、純利益1億9500万円(同1億9000万円)を見込む。

理美容業界の雄田谷(東証1部)は、経営の抜本的見直しによる中長期経営計画「MLP2019」(2012年度を初年度に2019年度までの8年間)を策定し、全社一丸となって取り組んでいる。

同経営計画は、2012年度から2015年度までの4年間を第1ステージとして経営の基礎体力を蓄える期間と位置付け新規出店を年間3店舗に留め既存店の収益改善に努める。こうした施策で第1ステージの最終年度に当たる2016年3月期の業績を売上高136億円、営業利益7億9000万円、最終利益3億7000万円を実現する。また、2016年度から2019年度までの4年間を第2ステージとして経営の成長発展を図る期間と位置付け年間の平均出店数を5店舗ペースで加速する。これにより最終年度の2020年3月期に売上高155億円、営業利益15億5000万円、最終利益7億5000万円を目指す計画。一連の出店計画で総店舗数は、2016年3月期160店舗、2020年3月期181店舗となる。

こうした収益の向上を全社一丸で取り組むため、美容師の再雇用「チョキチョキママさん支援制度」導入による再雇用の促進を図るとともに営業施策として顧客情報管理を生かした生涯取引の推進、顧客ニーズに対応したヘアデザインの開発とシャンプー、スキンケアを使ったリラクゼーションサービスの強化を図る。また、店舗展開としてドミナント方式によるエリア出店によるシェア拡大及び材料、商品原価の低減、調達見直しによるコスト削減を強化するなどして収益の改善に繋げる計画。

第一ステージ4年間の初年度に当たる2013年3月期決算は、売上高120億4000万円、営業利益7800万円、最終損益▼4700万円の赤字となる見通し。

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