ドラッグストア各社の化粧品事業⑦ココカラファインHD 、PB化粧品の売上比率は約4%

2017.10.6

特集

編集部

株式会社ココカラファインホールディングス(神奈川県横浜市、HD)は、現在、化粧品、医薬品、サプリメントなどPB取扱品目数が1400品目にのぼる。同社のドラッグストア1304店舗と調剤薬局249店舗合わせて1553店舗(2017年3月期)とネット通販主体に販売している。

同社は、ここへきてPB商品の企画・制作機能をグループ企業に集約して取り組みを強化。また、付加価値型PBだけでなく汎用型PBへの取り組みも強化中。付加価値型PBの化粧品や美容サプリメントなど20~50歳代女性向け商品、運動器症候群(ロコモ)対策などのシニア向け商品などについて、ターゲットやコンセプトを明確にして商品開発を加速。また、汎用型PBの取り組みとしてミネラルウォーターやティッシュペーパーなど1日に1万個以上売れる商品群にココカラブランドを付したPB商品の開発を促進している。

2017年3月期における商品別売り上げの中で、化粧品の売上が高付加価値品の販売強化や新商品の好調などにより、前期比1.1%増の1003億円となったのが目立つ。

 こうした中で自主企画(PB)化粧品の事業展開は、高付加価値ビューティケア商品「VIVCO」(ヴィヴコ)シリーズ(写真=乳液、美容液、スキンケアオイル、化粧水、美容エッセンス等)を2009年に発売して以来、現在までの累計販売数が100万個を突破するなど人気シリーズとなっている。2017年6月には、全面リニューアルし、高機能化を進めた。

ヴィヴコシリーズは、九州大学で開発された特許技術「S/O高浸透技術」(患者の負負担を軽減するため、注射を使用しなければならない糖尿病薬等の薬効成分を肌から浸透させる医療技術)を活用し、肌の奥まで有効成分を浸透させることができる。「高機能のエイジングケア商品がほしい」という声に応えるため、S/O化した「ビタミンC」や「ヒアルロン酸」に加え、新たに血行を良くする効果のある「ヘスペリジン」を配合した「S/Oトリプル処方」により商品化を実現した。

同社の2017年3月期の総売上高は、3772億円。この内、化粧品の売上高は、1003億円、構成比9.6%となっている。また、化粧品の売上高に占めるPB化粧品の売上比率は約4%となっている。

今後のPB化粧品の展開について同社は「現在の高付加価値PB化粧品は、独自の技術により特徴のある商品となっており、引き続き顧客へのご提案・販売を強化していく。今後、化粧品開発に活用できる技術があれば大学と連携を図っていきたい」としている。

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