注目インタビューアミックグループ中田了社長に聞く ~スポーツ化粧品「アスリートエックス」2ケタ成長~

2017.10.31

特集

編集部

株式会社アミックグループ(東京都国立市、1975年創業)は、肌の状態を評価・分析するソフト「アイザック」で特許を取得するなど、技術開発型の化粧品ベンチャー。2014年には、汗に強く落ちにくいウオータープルーフ処方のスポーツ化粧品を開発・販売するなど異彩を放つ。そこで、実父(故人)の後を継いで昨年10月、新社長に就任した中田了氏(写真)にスポーツ化粧品事業の展開について聞いた。
聞き手:編集顧問 加藤勇

―そもそも、スポーツ化粧品とは、どのような化粧品を指し、どう定義づけていますか
「スポーツ化粧品とは、スポーツ選手などのアスリートがスポーツを行う中で、処方的に汗や皮膚に強く水に濡れても崩れにくいタイプの日焼け止めを中心とした化粧品を指します。スポーツと化粧品という異なるカテゴリーを融合させた新ジャンルの化粧品と定義づけることができるでしょう」

―スポーツ化粧品の国内市場をどう分析していますか
「2017年から2020年までのスポーツ化粧品の市場規模は、約300億円市場を形成。このうち、日焼け止め化粧品は、約10%を占めると見ています。先行き、東京オリンピックに向けて市場規模は、拡大傾向を辿るのは必至とみられます。しかし、現状の小規模市場では、大手企業にとって参入しづらい市場なのは事実。その意味では、小規模企業にとってニッチ市場といえるでしょう。私どもは、ニッチ市場の中で、この2年間、スポ―ツ化粧品を2ケタの成長を実現しています。引き続き、スポーツと化粧品のマーケットを確立しながら、収益の向上に繋げていく考えです」

―現在、どのような自社ブランドのスポーツ化粧品を市場に投入していますか
「2014年に開発・販売した汗や皮膚に強い『アスリートエックス』や下地乳液『サンプロテクト』など、6品目を市場に投入しています。アスリートエックスの使用法は、運動を始める前に下地乳液(アンダーベース)と日焼け止め乳液のサンプロテクトを使用することで日焼けを軽減。また、スポーツ後には、クレンジングと洗顔石鹸で汚れを落とすことでアスリートの肌を守ります。いずれも販売代理店を介してスポーツ用品や百貨店等に卸販売しています。さらに拡販を図るため、販売代理店を現在の50店から来年100店に増やすほか、2020年までに300店の代理店網を確立する方針です」

―自社ブランドスポーツ化粧品の認知度等を図るためのマーケティング強化策は
「新ジャンネルのスポーツ化粧品を全国に発信するとともにスポーツ大会やイベント等への参加、スポーツ産業見本市への出展などの活動が評価されて東京都から平成28年度のスポーツ推進企業に認定されました。今年11月には、大阪商工会議所主催のパネルディスカッションに招聘されてスポーツ化粧品の講話等を行います。また、東京オリンピック大会記念行事や青空スポーツ会、展示会等が全国各地で開催される状況にあり、取り巻く環境は明るいものがあります。引き続き、イベントや展示会などに積極的に参加して、スポーツ化粧品の訴求力、認知度を上げていく考えです」

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