マンダム、30~40男性の不快な「ミドル脂臭」の成分を解明!

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2013.11.20

編集部

株式会社マンダム(大阪府大阪市)は11月20日、30~40歳代のミドル男性の不快な脂っぽいニオイ「ミドル脂臭」の 原因成分が、頭部とその周辺から発生する「ジアセチル」であることを独自の解析手法により世界で初めて明らかにした、と発表した。また、数種のフラボノイド含有植物エキスが、ジアセチルの発生を効果的に抑制することも突き止めた。同社は、この「ミドル脂臭抑制技術」を、ミドル男性向けのデオドラント剤な どに応用していく予定だ。

マンダムが一般男女に実施した「男性の体臭に関する意識調査」で、通常50歳代以降に顕在化してくる加齢臭とは異なるニオイ成分がミドル男性の体臭に関与している事が示唆された。また、「男性の体臭の変化を感じる部位」を調査した結果、頭部とその周辺で体臭の変化を感じる生活者が多く、特に女性において、その傾向が顕著だった。

マンダムは、臭気判定士らにより、実際に40~50歳代男性の各部位のニオイ強度を嗅覚測定した結果、頭部のニオイが最も強く、加齢臭の発生源と言われていた「耳の裏」のニオイは弱い事が判明。 次に、40~50歳代男性の頭部のニオイ特性(ニオイの質)を20歳代男性と比較した結果、40~50歳代男性の頭部及び枕は、20歳代男性に比べて強い「脂(アブラ)様のニオイ」があることがわかった。

マンダム_ミドル臭_2

この「脂(アブラ)臭」の原因成分を突き止めるため、40~50歳代男性の頭部や枕からニオイ成分を抽出して解析した結果、その原因成分が「ジアセチル (diacetyl)」だと特定できた。 同成分の、頭部における発生量と年齢との関係を調査した結果、40歳を中心に「ジアセチル」の発生量が多く、20~40歳間では年齢とともに増加する傾向がみえ、「ジアセチル」が、ミドル男性特有の体臭の原因成分である事を裏付ける結果となった。

マンダムは、この「ジアセチルに起因するミドル男性特有の脂(アブラ)臭」を「ミドル脂臭(みどるししゅう)」と名付けるとともに、ミドル男性の主要な体臭と位置づけ、ジアセチルの発生を効果的に抑制する技術を開発するため、ヒト皮膚上におけるジアセチルの発生原因となる汗中の成分と皮膚常在細菌の特定を試みた。汗中の代謝成分と、ヒト皮膚由来細菌を混合培養し、ジアセチルの発生挙動を解析した結果、ヒト皮膚上の主要細菌であるStaphylococcus属細菌 (表皮ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌)が汗中の乳酸を取り込んで代謝し、ジアセチルが産生される事が明らかとなった。

ミドル脂臭の原因となるジアセチルを効果的に抑制する素材の探索のため、102種類の植物エキスのジアセチル抑制効果を評価した結果、カンゾ ウ、ケイヒなど、フラボノイドを含有する数種の植物エキスが、皮膚常在菌によるジアセチル産生を効果的に抑制する事を見出した。これらの植物エキスの 効果は、菌数の減少を伴わないことから、殺菌効果によるものではなく、ジアセチルの産生に関連する代謝経路の阻害による抑制の可能性が示唆された。そ こで、植物エキスのジアセチル関連代謝への影響を確認した結果、乳酸からピルビン酸への代謝速度を低下させ、菌体内への取込みも抑制されることを発見した。この結果から、これらのフラボノイド含有植物エキスのジアセチル産生抑制効果は、乳酸からピルビン酸への代謝抑制によるものであることが明らかとなった。

マンダム_ミドル臭_1マンダムによると、今回の新しい知見により、ミドル男性の体臭の実態が明らかになった。これまで知られていた、ワキのニオイを中心とする汗臭、50歳代以降顕著化する加齢臭の他に、「ミドル脂臭」というミドル男性の主要な体臭の存在が明らかになる事で、適切かつ効果的な対処が可能となる。同社は今後、これらの知見を応用し、ミドル脂臭の原因成分「ジアセチル」に対応した、効果的なデオドラント剤の開発を目指す。

参考リンク
マンダム「ミドル脂臭」レポート

 

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