心疾患や糖尿病などの発症が少ない地中海沿岸地域の食生活を「地中海式ダイエット」といい、健康的な食事様式として知られている。内容は、魚介類や旬の野菜をオリーブオイルで食し、西洋の食事様式としては健康によくないとされる肉や加工食品、トランス脂肪酸が多いショートニングやマーガリンなどの油脂の使用が少ないもの。
健康によいとされるこの「地中海式ダイエット」に、がん抑制の効果があるかもしれないという研究結果が3月7日、「International Journal of Cancer」オンライン版に掲載された。
21のコホート研究、12の症例対照研究を分析した結果、地中海式ダイエットに、全体で10%のがんリスク低下が確認された。有意な低下が確認されたがんの種類は、大腸がん（14%）、前立腺がん（4%）、気道・消化器のがん（56%）だった。有意ではないものの低下が見られたのは乳がん、胃がん、すい臓がんだった。
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