D-アスパラギン酸にコラーゲン線維束形成を促進する効果を発見
2015.09.9
編集部
株式会社資生堂(東京都中央区)はこのほど、D-アミノ酸の一種である「D-アスパラギン酸」がコラーゲンの「線維束(せんいそく)」を形成する様子を可視化し、D-アスパラギン酸がコラーゲン線維を太くしっかりした線維束へ導く効果を世界で初めて発見した。
同研究については、8月3日にオーストリア・ウィーンで開催された国際アミノ酸・ペプチド・タンパク質学会(International Congress on Amino Acids, Peptides and Proteins)にて発表した。
今回の可視化により、肌のハリに重要な役割を持つ真皮(I型)コラーゲン線維にD-アスパラギン酸を添加すると、無添加のものに比べて線維が太くしっかりとすることがわかり、D-アスパラギン酸に真皮(I型)コラーゲン線維束形成の促進効果があることを、世界で初めて発見できた。
ヒトの体内に存在するD-アミノ酸のうち、コラーゲンへの作用が科学的に証明されたのは、D-アスパラギン酸が初めて。若々しい肌のハリ・弾力の土台とも言える真皮(I型)コラーゲンは、加齢に伴って減少するだけでなく、コラーゲン線維束の密度も低くなっていく。今回の知見から、D-アスパラギン酸がコラーゲンを太くしっかりした線維束へと育むことがわかった。
同社は、肌のハリのために重要であることを見出してきた3つのコラーゲン対応技術に加え、この研究成果を今後発売するスキンケア化粧品に応用していくとしている。
- 参考リンク
- 資生堂グループ