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美容医療ニュース|フランス美容医療の動向と市場成長の展望



※本記事は、美容および医療に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の診断・治療・処方を推奨するものではありません。掲載された内容は、信頼性の高い情報に基づいて執筆されていますが、すべての症状や体質に当てはまるとは限りません。治療や処置をご検討の際は、必ず医師の診察・指導を受けたうえでご判断ください。また、医薬品や医療機器の使用に関する詳細については、厚生労働省のガイドラインや各製品の添付文書をご確認のうえ、専門家の指導に従ってください。掲載内容に基づいて生じた不利益・損害等について、編集部および筆者は一切の責任を負いかねますことを、あらかじめご了承ください。

男性向けスキンケア―ランウェイ映えする肌をつくる美容施術

2025年1月にパリで開催されたメンズ・ファッションウィーク。参加した男性モデルたちは、スポットライトの下で完璧な印象を与えるためには、欠かせないのが美しい肌であることを知っています。そこで、ランウェイで輝くための必須ケアが提案されました。

HOLLYWOOD PEEL(Laboratoires Lutronic)

Hollywood Peelは、やさしく痛みのないピーリングで、いつでも行える非侵襲的な施術です。ランチタイム中のわずか20分で受けられる理想的なケアとして知られ、施術後すぐに日常生活に戻ることができます。副作用はなく、初回から即座に効果を実感でき、肌は明るく、なめらかで清浄な状態になります。

この施術はクラス4の医療用レーザーを使用するため、医師の監督下で行われます。

料金は180ユーロからです。

HydraFacial Hydralock HA ブースター

Hydralock HAブースターは、イベント前の肌準備に最適な最新技術です。3種類のヒアルロン酸複合体、ビタミンB5、果実エキスを配合し、肌を深く潤し、ふっくらと引き締め、即時の輝きを与えます。

特許技術「Vortex-Fusion」によって、クレンジング、抽出、保湿という3つのステップで施術が行われます。毛穴の汚れを取り除き、保湿成分を深く浸透させ、24時間以内に目に見える効果を発揮します。

このケアは、肌に最適な水分補給と自然な輝きをもたらし、特別なイベントでの美しさを引き立てるだけでなく、みずみずしく明るい肌を取り戻すことができます。効果と心地よさを兼ね備えたオーダーメイドの施術です。

PRX-T33 グロウピール・バイオリバイタライジング(Lazeo)

Lazeoの施設で提供されるPRX-T33は、変性トリクロロ酢酸(TCA)とコウジ酸を主成分とする独自処方を用いた非侵襲的ケアです。肌表面を傷つけずに深部の再生を促し、初回から肌の輝きとハリを実感できます。

この特許処方は、コラーゲンの自然生成を刺激し、強力な保湿効果とともに肌の質感を向上させます。TCA33%とコウジ酸の組み合わせにより、剥離や光感受性を引き起こさず、肌の構造を守りながら再生を促進します。顔や身体のあらゆる部位に適用でき、それぞれの肌のニーズに合わせたケアが可能です。料金は180ユーロです。

高まるボディコントゥアリングのニーズ

ボディコントゥアリングは、安全性、個別対応、そして多分野の融合により、ハイエンドな結果を提供します。

執筆:Dr Stefan Danilla

患者のニーズと期待

近年注目される傾向のひとつが、安全性と結果のパーソナライズを重視した「ハイディフィニション」ボディコントゥアリングの登場です。患者は、モデルやセレブリティのような彫刻的で引き締まった体型を望み、術後のダウンタイムは2週間未満を求めています。

こうした要求は、美の基準に影響を与える世界的な文化・社会的変化によって生まれています。SNSやセレブ文化が美的基準の形成に大きく関与し、ボディコントゥアリング施術への需要を押し上げています。

最新かつ革新的な技術

近年、ボディコントゥアリングは大きな進化を遂げました。超音波や高周波を用いたアシスト脂肪吸引は、この分野に革命をもたらしました。これらの方法は脂肪除去の精度を高めるだけでなく、肌の引き締めを促進し、まるで長年ジムで鍛えたような自然な結果を実現します。

これらのツールにより、外科医は腹部、背中、臀部、腕など複数の部位を1回の手術で安全かつ効率的に処置できるようになりました。さらに、術中に体温を維持する温熱デバイスを活用し、合併症や回復期間を短縮するプロトコルも一般化しています。これらの標準化された新しいアプローチにより、従来は不可能だったスピーディかつ効果的な施術が可能になっています。

術後ケア技術も回復と仕上がりを大きく変えています。自動圧迫装置によるリンパ排出促進は、腫れの軽減と治癒を助けます。高気圧酸素療法は組織の修復を早め、プラズマ技術やマイクロニードルによる肌引き締めは真皮再生とコラーゲン生成を刺激します。さらに、理学療法、瘢痕レーザー治療、オーダーメイド圧迫を組み合わせた包括的な回復プログラムにより、より早く日常生活に復帰でき、結果も向上します。侵襲的・低侵襲的・非侵襲的な技術を融合させる総合的アプローチが急速に広がっています。

ボディコントゥアリングの未来

今後のボディコントゥアリングは、テクノロジーと精密さの融合が鍵になります。非侵襲的機器はますます高性能化し、測定可能で信頼できる結果をもたらしています。3Dイメージングシステムにより、施術結果を可視化・数値化し、その有効性を具体的に証明することが可能になりました。こうした技術は患者の信頼を高めるだけでなく、外科医の技術向上にもつながります。

また、体組成を詳細に把握できる「ボディスペクトログラム」などの高度な評価ツールにより、筋肉量や脂肪分布などの重要な指標を測定し、個々の患者に合わせた施術計画が立てられます。これにより最適な結果が保証されます。

形成外科医、皮膚科医、理学療法士の連携は、包括的な治療体験を患者に提供します。皮膚科医は肌再生を担い、理学療法士は回復プログラムを最適化することで、連続性のあるケアを実現します。この技術融合によって、より高い審美的結果がもたらされ、患者に大きな恩恵をもたらします。

乳房手術―再建と美容における革新的な進歩

長らく美容領域の一部と見なされてきた乳房手術は、いまやその複雑さと、身体的にも心理的にも大きな変化をもたらす力を明らかにしています。固定観念を超えて、この分野は再建、美容、技術革新といった幅広い領域を包含しています。

執筆:Dr Emmanuel Delay

再建分野での進歩

近年の乳房再建の進歩により、患者一人ひとりに合わせた効果的な解決策が提供できるようになっています。自己脂肪移植(リポモデラージュ)や、瘢痕を最小限に抑えた筋肉弁移植といった技術によって、自然な仕上がりで乳房のボリュームと形状を回復することが可能です。これらの技術は、乳房切除や乳房温存療法の後に変形が残る患者にとって、特に価値があります。

さらに、インプラントと自己脂肪移植を組み合わせた「複合再建」のような新しいアプローチが標準を塗り替えつつあります。これらの手法は、自然な見た目を実現し、手術に伴う痕跡を最小限に抑えます。遺伝子変異(BRCA1/BRCA2)を有する患者に対しては、予防的両側手術と合わせたオーダーメイドの再建も可能になっています。

美容―革新と普及の間で

美容領域においても、乳房手術は自己変革の大きな手段であり続けています。インプラントと自己脂肪移植を組み合わせた複合的豊胸術は、自然な仕上がりを求める女性にますます支持されています。

しかし、美容目的の自己脂肪移植のように、まだ広く知られていない選択肢も存在します。例えば、この方法では体の余剰脂肪を採取し、それを胸部に移植してボリュームを整えます。

一方、乳房縮小術は、慢性的な痛みや、大きな胸に起因する心理的負担を抱える多くの女性の生活を一変させています。依然として話題に上りにくい分野ですが、生活の質に与える効果は非常に大きく、その認知度は今後さらに高まる可能性があります。

乳房再建の進歩―限界を押し広げる技術

乳房手術における革新は、常に進歩の中心にあります。短い瘢痕で行う広背筋弁や、腹部の組織を用いたマイクロサージェリーといった新しい方法は、10年前には不可能だった領域を切り開いています。

執筆:Dr Thomas Rappl

身近になったが高い専門性を要する手術

乳房手術は全体的に見ればリスクは低いものの、高度な専門知識と適切な術後管理が欠かせません。感染や血腫といった合併症が生じる場合もありますが、経験豊富な外科医による対応で、ほとんどの場合は良好な経過が得られます。

再建であれ美容目的であれ、乳房手術は外見以上の変化をもたらします。大きな試練を経て元の形を取り戻す、機能的に支障のある左右差を改善する、あるいは単に自分の体への満足感を高めるなど、患者にとっての意味は多様です。

この分野は常に女性の期待やニーズに応えるべく、人間中心の発想で進化を続けています。しかし課題も残っており、それは患者に対する十分な情報提供です。乳房手術を単なる嗜好ではなく、多様で正当なニーズに応える医療行為として認識してもらうことが重要です。

技術革新と実務上の課題

乳がんは女性に最も多いがんであり、そのため乳房再建の需要は高まり続けています。再建方法には、乳房インプラント、自家組織移植、脂肪注入(リポフィリング)の3つが大きな柱として存在し、それぞれに利点と制約があります。

乳房インプラント

最も広く行われている方法で、短期間での施術が可能ですが、合併症発生率は約20%と比較的高めです。改良型シリコーンインプラントやポリウレタン表面などの進化により、審美的な基準は向上しています。しかし、フランスで見られるような法的規制により、特定の高度な製品(解剖学的インプラントなど)へのアクセスが制限される場合もあります。

脂肪注入(自己脂肪移植)

患者自身の脂肪を採取して移植する方法で、自然な仕上がりを目的とします。繊細な再建に適していますが、十分な脂肪量が必要で、目標のボリュームを得るためには複数回の施術が求められる場合があります。インプラントとの組み合わせ(複合的アプローチ)により、結果の質や個別対応の幅を広げることも可能です。

自家組織弁(オートロガスフラップ)

乳房再建の基準とされる方法で、患者の体(特に腹部)から採取した組織を用います。手術は長時間を要し複雑ですが、体の自然な変化に対応できる持続性と調和の取れた結果が得られます。

最近の進歩と残された課題

近年は、合併症を最小限に抑えるための材料や手法の改善が進んでいます。たとえば、軽量インプラントや特殊な表面加工により、被膜拘縮のリスク低減が期待できます。さらに脂肪注入を併用することで、不均一な部分を修正し、組織の質を向上させるなど、仕上がりをより自然にできます。

それでも、注入脂肪の吸収率は予測が難しく、国や地域による規制が新技術の導入を妨げる場合もあります。

将来の展望

遺伝学や遺伝子治療の進歩は、将来的に乳がん予防のあり方を変え、再建の必要性にも影響を与える可能性があります。インプラント分野では、より安全で長期的な結果を目指した素材の改良が進められています。

乳房再建は、技術革新と人間的な配慮を融合させながら進化を続ける分野です。最大の課題は、患者一人ひとりのニーズに応える個別対応を実現しつつ、最新の技術を適切に取り入れることにあります。この領域は、高度な技術と人間への理解をバランスよく組み合わせることの重要性を示しています。

美容医療・美容外科のフランス市場分析

美容医療および美容外科の市場は成長を続けています。IMCASの分析データによると、この市場は2024年から2029年にかけて年間7%の成長が見込まれ、規模は217億ユーロから302億ユーロに拡大すると予測されています。

患者の85%は、翌年も美容施術への支出を維持または増加させる意向を示しています。

業界を再定義する主要トレンド

提供メニューの多様化、消費者の期待の変化、美容とエステティックの融合が、業界の主な成長要因となっています。消費者の約3分の2以上が健康的な外見や充実した顧客体験を重視し、美容医療についてオープンに話し合う傾向が強まっています。

注入施術(インジェクション)

ボツリヌストキシン、ヒアルロン酸注入製剤、その他の注入型製剤といったインジェクションは、美容医療市場の中で依然として最大のシェアを占めています。2024年には世界市場の46%にあたる100億ユーロ規模に達する見込みです。

この分野は施術件数の増加や新地域への拡大により、2025年以降も年間7%以上の成長が予測されています。また、異なる施術を組み合わせて最適な結果を目指す「コンビネーション治療」も拡大しており、提供者の約60%が導入しています。

エネルギーベース機器

市場全体の約3分の1を占め、2029年まで年率5%の成長が見込まれています。近年、プロフェッショナル向けアクティブコスメが重要な位置を占めるようになり、美容業界大手のL’Oréalなどの支援も受け、年率9%という高い成長率を記録しています。

マイクロダーマブレーション

マイクロダーマブレーションやハイドロダーマブレーション(例:Hydrafacial)といった新しい技術が台頭し、クリニック施術として人気を集め、新たな市場セグメントを形成しています。

乳房インプラント

侵襲的手術を伴う乳房インプラント分野は、依然として成長率が最も低く、年率4%の伸びにとどまっています。

市場環境と将来性

価格圧力や一部分野での成長鈍化にもかかわらず、市場は依然として開拓余地が大きく、特に予防的施術を求める若年層の台頭が成長を後押ししています。

6つの消費者タイプ

患者・消費者の行動は多様で、一度だけ施術を受ける慎重派から、定期的に施術を利用する習慣派まで幅広く存在します。フランスでは、美容医療の利用がさらに浸透すれば大きな成長が見込まれます。市場としての戦略的重要性は高く、採用率向上の余地があります。

成長のカギを握る層(Catalyseurs de croissance)

  • Z世代の学生
  • 中年層の専業主婦
  • 退職者の混合層
  • 郊外または地方に居住
  • まだ施術経験はないが、美容医療に関心を持っている

この層のうち15%が毎年新規利用者となる一方、前年利用者のうち7%は利用をやめています。

時々利用する層(24%)

  • 主に購買力の限られた学生や、美容医療にまだ慣れていない男性
  • 郊外または地方に居住し、両親またはパートナーと同居
  • 自分の美容ルーティンを補完する、または単に新しいことを試してみたいと考えている層

お得探し層(14%)

  • 複数世代の混合層
  • 一人暮らしまたはルームシェア中
  • 人生の大きな変化の前に、美容施術のプロモーションや割引を探す傾向がある
  • お得な条件や割引を重視
  • 利便性を求める傾向が強い

華やかさを求める外向型層(18%)

  • 都市部に家族と暮らすミレニアル世代
  • 高収入の都市型職業に従事
  • SNSを通じて美容トレンドを追い、特別なイベント前に施術を受けることが多い
  • 社会的影響力を重視
  • 安全性を求める傾向がある

加齢に慎重な層(24%)

  • 主にX世代およびミレニアル世代
  • 都市部で働き、一人暮らしかパートナーと同居
  • 外見を変え、加齢のプロセスをコントロールしようとする
  • 若々しさの回復を目指す
  • 明確な結果を求める

美容ルーティン重視層(20%)

  • 主にX世代およびベビーブーマー世代
  • 郊外に居住し、専業主婦または退職者であることが多い
  • 美容医療の決定は施術提供者の推奨に基づくことが多い
  • 加齢のプロセスを管理しようとする
  • 専門家のアドバイスを求める
  • 安全性を重視

※本データはIMCASおよびBoston Consulting Groupが、10の主要市場における5,000人を対象に実施した調査結果に基づく。

再生・美容皮膚科におけるエクソソーム

その作用メカニズムがまだ十分に解明されていないにもかかわらず、エクソソームは細胞間コミュニケーションにおける特性により、美容医療の分野で確固たる地位を築きつつあります。

執筆:Pr. Todd Schlesinger

現在の規制上の位置づけ

エクソソームは、その不均一な性質、組成の変動、さらには供給源の多様性といった理由から、規制上は治療剤ではなく化粧品として扱われています。これらの要素は規制上の課題を引き起こしており、エクソソームが本来持つ潜在能力を最大限に活用するためには、依然として規制面・技術面での障壁を乗り越える必要があります。

現代皮膚科における応用

エクソソームは、レーザーやマイクロニードルなどの施術後に生じた創傷の治癒を促進します。回復を早め、ダウンタイムを短縮できる点が評価され、美容施術における理想的な補助手段となっています。

また、WNT経路のような遺伝子経路に作用し、休止期にある毛包を成長期へ移行させることが確認されています。この応用は、研究室レベルだけでなく臨床試験においても有望な結果を示しています。

さらに、慢性創傷や難治性創傷(放射線や外科手術によるものを含む)への有効性、免疫学的治療の可能性も示されています。エクソソームは線維芽細胞の増殖やコラーゲン合成を促し、瘢痕リモデリングにも応用可能です。

規制面での課題

明確な規制枠組みが存在しないことは、エクソソームの普及を阻む大きな要因です。米国ではヒト由来エクソソームは化粧品用途に限って許可されており、欧州では植物由来のみが認められています。一方、韓国をはじめとする一部アジア諸国では規制が比較的緩やかであり、韓国は特にGMP(適正製造基準)認証施設でのエクソソーム製造を行う革新拠点となっています。

しかし、エクソソームはその組成や由来が供給元によって異なり、標準化が難しいという問題があります。生産や保存も容易ではなく、製造から輸送までの間に安定性と生物活性を維持することが課題となっています。加えて、その治療効果の根本的なメカニズム解明は、いまだ研究途上です。

AIが設計するエクソソーム

美容領域を超えて、エクソソームを薬剤送達のバイオキャリアとして利用することは、全身治療の可能性を広げます。プロテオミクスやバイオエンジニアリングの進歩、さらに人工知能(拡張知能)による支援は、これまで存在しなかったエクソソームを用いた標的型治療の開発を加速させる可能性があります。こうした進展は、美容医療のあり方そのものを変革する力を秘めています。

バイオハッキングと再生医療―老化と長寿の革命へ

バイオハッキングは、先進的な医療技術とライフスタイルの改善を組み合わせ、老化の進行を遅らせることを目的とした革新的なアプローチです。

執筆:Dr Carlos Wambier

この急成長分野は、DNAレベルを含む加齢による生物学的変化を検出し、逆転させるための技術を探求しています。例えば、DNAメチル化の低下は、細胞再生に必要なタンパク質の生成を抑制するプロセスであり、これを改善することが本アプローチの可能性を示す事例です。

皮膚科領域における実践は地域によって異なります。米国では形成外科医がバイオハッキングの概念をいち早く採用している一方、ブラジルでは皮膚科医が予防的アプローチを重視し、抗老化のための医薬品やツールを統合しています。こうした違いは文化的・医療的背景の差を反映しつつ、この分野の研究と技術革新を豊かにしています。

新たに登場する治療の役割

注目すべき進展のひとつが、植物由来成分やメトホルミン、シロリムス(ラパマイシン)といった医薬品の活用です。これらは寿命延長への新しい可能性を切り開いています。さらに、もともと乾癬治療のために開発されたTNF-αやインターロイキン-23を標的とするバイオ医薬品の研究は、老化のエピジェネティックな影響を逆転させる可能性を示しています。

オートファジーは、体内の損傷細胞を排除する自然なメカニズムであり、バイオハッキングにおいて中心的な役割を果たします。このプロセスは、断続的断食、食生活の改善、睡眠管理の向上といった実践によって促進され、皮膚の老化予防や全身的な健康向上に寄与します。

再生医療の展望

今後数年間で、幹細胞や移植を用いた完全な組織再生が皮膚科を変革する可能性があります。これにより、瘢痕の修復や皮膚の質の改善が実現し、他の医療分野にも革新をもたらすと考えられます。

ただし、バイオハッキングには倫理的な課題も存在します。断食や天然サプリメントのように一般的に安全な方法もあれば、遺伝子改変や未検証物質の使用など、厳重な監視と医療的管理が必要な方法もあります。

十分な情報に基づき、倫理的に実践されるバイオハッキングは、生活の質を高め、寿命を延ばすための貴重な機会となります。皮膚科を含むあらゆる診療分野で、個別化された戦略と予防の重要性を浮き彫りにします。科学的進歩を取り入れることで、このアプローチは再生とウェルビーイングを医療の中心に据え、新しい医学の姿を描き出す可能性があります。



ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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編集部(フランス)

Les Nouvelles Esthétiques編集部(パリ)…1952年にフランスで創刊されたLes Nouvelles Esthétiques社が発行する美容技術者や経営者向けの専門誌。本誌は、美容、健康、ウェルビーイングに関する情報を提供しており、世界20数か国にライセンスを供給するなど、国際的に展開する美容専門メディアとして広く認知されています。

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