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腸内環境の改善がリバウンドを防ぐカギ

5月28-31日にドイツのミュンヘンで開催された欧州内分泌学学会(European Society of Endocrinology)で、腸内細菌とダイエットでのリバウンドの関係についての研究が報告された。

体を構成するすべての細胞ひとつひとつに、10以上の細菌が住み着いている。これは、マイクロバームとして知られているように、細菌の多様性も私たちの体のシステムの一部であり、健康に大きな影響を持っていることを意味している。

最近の研究では、腸内マイクロバームは消化やエネルギー代謝の調節において重要な役割を果たしている。腸内細菌の多様性が不足すると減量に苦労する。余剰エネルギーは体脂肪に変換される。多くのダイエッターが、減量後の体重維持に苦労しており、腸内マイクロバームのコントロールは、肥満や糖尿病を食い止めるカギとなっている。

ドイツで行われた今回の研究は、18人の肥満者に1日800キロカロリーの制限食を3カ月間実施してもらった。研究期間前後の体重、インスリン感受性、腸内細菌の状態を調査。その後のさらに3カ月で、減量分の維持を目的にダイエット食を取り入れた。その後、通常の食生活をしている13人の肥満者と13人のやせ型の人と比較した。

肥満者およびやせ型の人との比較で、ダイエットの18人では腸内細菌の多様性と代謝に改善が見られた。6カ月間全体を通して平均20kgの減量に成功し、インスリン感受性も改善されていたにもかかわらず、腸内細菌の多様性の改善と代謝の改善は体重維持の3カ月間では維持されなかった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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