サロンヘアケアブランドが小売流通へシフト
2018.07.20
国際部
世界のサロンヘアケア市場は2012年以降、3%の年間成長率を記録しており、市場は引き続き右肩上がりの路線を継続すると予測されている。しかし、サロン専門店の利用者数とヘアケア製品の売上高は減少している傾向が見られるという調査結果を市場調査会社クライングループは、公式サイトのブログ(7月5日付)で報告した。
同社の調査によると、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランスなど主要諸国ではヘアサロンの利用者数が減少傾向にあること、サロンでの販売スペースが限定されているため製品選択が少ないこと、オンラインショッピング利用者数の急増などの理由で、プロフェッショナルヘアケア製品のマーケティングはヘアサロンからオンラインショップおよび専門小売りチェーンへと推移しているという。さらにヘアスタイリストはアーティストであってセールスパーソンになるようには適切に訓練されておらず、消費者の中にはショップ店でのアシスタントの助言などを優先する人もいると指摘。
アメリカ市場では、特にこの傾向は顕著なようだ。同社のデータベース「 Kline PRO 2017 full-year data」によると米市場のシャンプー、コンディショナー、ヘアスタイリング製品のヘアサロンでの売上高は前年比7%減少した。一方、セフォラ、Ultaなど化粧品専門チェーン店でのプロフェッショナルヘアケア製品の売上は二桁成長を記録しており、最大手アマゾンの通販サイトで専門ブランドが販路拡大に成功しているという。