グローバルリサーチ会社ユーロモニターインターナショナルは、世界の消費者の美容とパーソナルケアに対する意識調査を毎年、実施しており、2018年の調査結果から３つの動向をこのほど、発表した。消費者の大半は「美しさ」を健康と衛生をかみ合わせて捉えていることが明らかになった。男性のパーソナルケア産業の成長ぶりは目覚ましく、男性はグルーミングルーチンを拡大している。さらに、一部の消費者は、より効果的な結果を得るために、皮膚科学に基づき化粧品を開発するデルモコスメティクスに目を向けているという。

同社は、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、中近東、日本、韓国、中国。タイ、韓国など世界20地域でおよそ２万人を対象に美容に関する意識調査を実施した。

ビューティー（美）の概念に関する調査では、多くの人は「美しさ」とは、健康、衛生、清潔さなどの外的特性と内なる信頼感や自信があるなどの内的特性を組み合わせて捉えていた。一番多い回答は、健康的に見えることで、第２位は衛生的/清潔さで、回答者の50％以上がこのように回答した。自分の肌状態が良好で自信が持てること、内面からでる自信、社会に出られる状態、自分のベストな状態、若々しさを保つことなどの回答が続いた。

男性用グルーミング製品の世界売上高は2017年に500億米ドルに達しており、2020年までに売上高は16％増加する見込みだという。男性グルーミングルーチンの中心はヘアケアになっており、今回の調査結果で男性の40％以上が少なくとも毎日シャンプーで髪を洗っていることが判明した。２割以上は毎日、洗顔料を利用して洗顔している結果もでた。男性グルーミング製品の上位リストは以下の通り。

2018年メンズグルーミング製品のトップ10
１．ヘアシャンプー（スタンダード）
２．2-in-1シャンプー/コンディショナー
３．ポストシェービング製品
４．ハンドケア
５．日焼け止めまたは日焼け止め製品
６．フェイシャルクレンザー
７．プレシャンプー製品
８．ヘアコンディショナーまたはトリートメント
９．ヘアスタイリング製品
10．ボディモイストライザー
（ユーロモニター調査）

最近の消費者は美と健康を関連させているので、美へのアプローチも変化してきている。効能への期待感からより効果的なアプローチを模索する消費者が増えてきており、薬用処方した美容製品への関心が高まってきている。消費者の18％が、皮膚科医が試験したスキンケア製品を求めていると回答し、9％が薬用成分が配合されたスキンケア製品を求めると回答。多くの消費者は、製品の成分表示や効能に対して確信できな場合は、医療従事者に相談している。消費者の半分近くは、過去2年間に、皮膚や毛髪関連の問題から皮膚科医、医療専門家を訪問したと報告されている。