体格と身体活動が寿命に与える影響に男女差
2019.01.25
国際部
体格と身体活動が寿命に与える影響に男女差があるという研究成果が1月21日、「Journal of Epidemiology & Community Health」オンラインに掲載された。
オランダコホート研究から1916~17年生まれの男女7807人を対象に、アンケート調査と、90歳(2006~07年)までの生存情報追跡調査を実施した。長寿(90歳に達することと定義)のリスク率を推計するコックス回帰分析は、完全な情報収集ができた5479人のデータを対象とした。
その結果、女性では、長寿と身長に関連性が認められた(リスク率:5 cm刻みで1.05)。ベースライン時のBMIおよび20歳までのBMIの変化と長寿にも関連が見られた。一方、男性では、身長とBMIは長寿と関連していなかった。また、女性では、仕事ではなく遊びや趣味としての身体活動は長寿と逆U字型の関連を示し、1日あたり約60分の身体活動が最も高いリスク率を示した。男性では、身体活動と長寿の間に正の線形関係が認められた。この研究から、体格と身体活動が90歳に達する長寿に関連していること、そしてこの関連が性別によって異なることが示された。