女性の胸やけ、カフェインと炭酸飲料で悪化
2019.12.5
国際部
胃食道逆流症と摂取飲料の関連を検討した研究結果が11月28日、「Clinical Gastroenterology and Hepatology」オンラインに掲載された。
胸焼けや呑酸などの胃食道逆流症(GER)の症状を軽減するために、コーヒー、紅茶、炭酸飲料を摂らないように医師からアドバイスを受ける。しかし、このアドバイスが正しいことを証明する前向き研究のデータはなかった。そこで今回は、慢性的なGER症状がなく、がんがなく、プロトンポンプ阻害薬やH2受容体アゴニスト薬を服用していない42~62歳の4万8308人の女性を対象に、多変量コックス比例ハザードモデルを使用して、飲料摂取とGER症状のリスクとの関連を評価した。
26万2641人年の追跡期間中に、GER症状を週1回以上報告した7961人の女性を特定した。多変量調整後、各飲料の摂取量が最も少ない女性と比較した摂取量が最も多い女性のGER症状発症のハザード比はコーヒーで1.34、お茶で1.26、炭酸飲料で1.29だった。カフェインの状態に応じて患者を層別化した場合も、同様の結果が得られた。牛乳、水、またはジュースの消費とGER症状のリスクとの間に関連は認められなかった。代替分析では、コーヒー、紅茶、または炭酸飲料を水に置き換えると、GERD症状のリスクの低下が確認された(コーヒー0.96、お茶0.96、炭酸飲料0.92)。