未開封化粧品の微生物汚染調査
2020.11.30
国際部
未使用・未開封化粧品の微生物汚染を調査した結果が11月24日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。
近年、微生物汚染が見られるパーソナルケア製品や化粧品の報告が増加しており、汚染の懸念が高まっている。今回の研究では、アラブ首長国連邦(UAE)市場の未開封/未使用のパーソナルケアおよび化粧品100種を対象に、最も一般的に見られる微生物の種類と発生率を特定した。
微生物(カンジダ・アルビカンス、黄色ブドウ球菌、好気性中温性細菌、大腸菌、酵母とカビ、および緑膿菌)の汚染を評価し、レベルをヨーロッパで使用されているガイドラインと比較した。全サンプルのうち15%でガイドライン以上の好気性中温性細菌汚染が、さらに13%で酵母とカビによる汚染が確認された。また9%では好気性中温性細菌と酵母およびカビの全てが確認された。ただし、大腸菌、黄色ブドウ球菌、カンジダ・アルビカンス、緑膿菌の汚染はなかった。研究者らは、化粧品製造業者らに政府の規制当局と協力の上、品質管理/品質保証に関するベストプラクティスの開発および実装の必要性があると述べた。また、適正製造基準(GMP)、規制、研究、教育、および有害事象の報告に関して、製品の品質と安全性をより細かく管理する重要性も示唆した。