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男性型脱毛症患者と健康関連QOLの関連を検討

男性型脱毛症患者と健康関連QOLの関連を検討した系統的レビューおよびメタ解析の結果が7月7日、「JAMA Dermatology」オンラインに掲載された。

今回の研究では、Cochrane Library、PubMed、Embase、WanFangデータベースから男性型脱毛症患者の健康関連生活の質(QOL)または精神疾患のいずれかを検証した症例集積研究、症例対照研究、横断研究、コホート研究、無作為化臨床試験を抽出し、患者7995例を含む研究41件を対象とした。ランダム効果モデルメタ解析を用いて統合的な健康関連QOLへの影響を算出し、性別および地理的地域に基づくサブグループ解析も実施した。

その結果、プール解析でのDermatology Life Quality Indexスコアは8.16だった。プール解析でのHair-Specific Skindex-29スコアは中等度の感情障害を示し、メタ解析での感情面のスコアは29.22だった。プール解析でのCenter for Epidemiologic Studies Depression Scaleスコアではうつ症状を認めず、メタ解析でのスコアは14.98だった。健康関連QOLと直接的な関連を示した因子は、既婚または事実婚状態、内科治療施行などだったのに対し、健康関連QOLと逆相関を示した因子は自己判定での脱毛重症度高値、視覚的アナログ尺度スコア低値、高学歴などだった。結論として、男性型脱毛症と中等度の健康関連QOL低下および感情との有意な関連が見られたが、抑うつ症状との関連は見られなかった。この結果は、男性型脱毛症患者に心理学的および心理社会的支援が必要である可能性を示唆するものであるとされた。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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