急性不眠症患者の精神的健康と睡眠の質に対するヨガの効果を検討した予備研究の結果が「Advances in Mind-Body Medicine」36号4巻に掲載された。

今回の研究では、急性不眠症に苦しむ個人の不眠症とそれに関連する認知障害、ストレス、生活の質（QOL）の低下などの合併症の管理におけるヨガの効果の評価を目的とした。2021年9月1日から9月30日までの間に入院した急性不眠症患者24人を対象に、ヨガによる睡眠の質改善効果をインドの無作為化比較試験で検討。被験者の12人をヨガグループ、12人を対照グループに無作為化し、30日間の試験を実施した。

その結果、ヨガグループのストレスと睡眠の質の低下は、認知障害を除いて対照グループより有意に大きかった。ヨガグループでは、生活の質（QOL）の3つの側面（身体的、心理的、社会的）が大幅に改善されたが、環境衛生は改善されなかった。ヨガは、薬物療法や心理的介入と併せて、不眠症やその他の睡眠関連障害の管理に役立つ可能性がある。また、全体的な精神的健康状態と睡眠の質を改善し、ストレスを軽減することによりQOLを向上させる可能性があることが示唆された。