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萎縮性ざ瘡瘢痕治療に多血小板フィブリンが有効

ニキビの瘢痕治療における多血小板フィブリンと多血小板血漿を比較した結果が12月15日、「Archives of Dermatological Research」オンラインに掲載された。第2世代の濃縮血小板である多血小板フィブリン(PRF)は、多血小板血漿(PRP)の限界を克服する目的で開発された。 PRFの成長因子の放出はゆっくりと持続するため、組織の再生と成長の刺激に最適であると考えられている。

今回の研究は、萎縮性ざ瘡(ニキビ)瘢痕の治療における、PRF単独またはニードリングと組み合わせた場合の有効性を評価するために実施した。萎縮性ざ瘡瘢痕のある30人を2つのグループに無作為化した。グループ I には、顔の左側はPRPの皮内注射を受け、右側はPRPと組み合わせたニードリングで治療された計15人の患者が含まれた。グループ II には、顔面の左側はPRFの皮内注射を受け、右側はPRFと組み合わせたニードリングで治療された計15人の患者が含まれた。患者は3週間の間隔で4回のセッションを受けた。

その結果、両方のグループで顔の両側の萎縮性ざ瘡瘢痕の大幅な改善が確認された。四分位評価尺度と患者の満足度による治療反応は、単独またはニードリングと組み合わせたPRPよりもPRFグループで有意に良好だった。ニードリングと組み合わせることで、PRFとPRPの効果が高まることも確認できた。PRFは、萎縮性ざ瘡瘢痕の治療においてPRPの代わりに使用できる、非常に効果的で安全で簡単な手順であることが確認された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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