資生堂、「女性研究者サイエンスグラント」の第16回受賞者決定

最新商品

2023.06.30

国際部

資生堂は、6月22日、「資生堂 女性研究者サイエンスグラント」の第16回受賞者10名を決定したと発表した。「サステナブルな社会の実現を目指した女性研究者同士のネットワーク構築」をテーマにした授賞式は、2023 年7 月6日(木)資生堂グローバルイノベーションセンターにて開催される。

本グラントは、「次世代の指導的役割を担う女性研究者を支援することは科学技術の発展につながる」という考えのもと、自然科学分野の幅広い研究テーマ(理工科学系・生命科学系全般)を対象に、2007年の設立以来、毎年最大10名の女性研究者へ研究助成を実施している。受賞者に贈られる各100万円の助成金は、出産・育児等のライフイベントと研究活動を両立するための環境整備(学会参加の際の託児費用や研究補助員の雇用等)にも柔軟に活用できる。グラントを通じた受賞者同士の交流や共同研究は、受賞者の研究活動そしてキャリア形成のサポートにもなっている。第16回「資生堂 女性研究者サイエンスグラント」の受賞者は次の通り。

【第16回資生堂女性研究者サイエンスグラント】受賞者一覧
助成期間:2023年6月~2024年5月
氏名(敬称略、五十音順)
所属・職位
研究分野・受賞研究テーマ(研究の概要)

◆郭 暁麗
東京都医学総合研究所 視覚病態プロジェクト 主席研究員
【基礎医学/神経科学/眼科】
遺伝子治療の光制御による眼疾患の治療研究(光を見ると遺伝子治療が実行されて、目の病気の治療ができるという、新しいシステムの構築を目指す)

◆シーボーン ケイティー
東京工業大学 工学部 准教授
【人間工学/ヒューマンコンピュータインタラクション】
ロボットとの芳香的な関わり合い: 嗅覚による人間とロボットの相互作用の探索的研究(ロボットは香りで人を引きつけることができるのか?ロボットのアロマがどのように人を惹きつけるかを探る)

◆永澤 明佳
千葉大学大学院医学研究院附属教育研究センター 千葉大学大学院薬学研究院法中毒学(兼任) 講師
【法中毒学/法医学】
死体環境別における死臭成分の網羅的解析(様々な死体状況における死臭の成分を特定し、成分分解の促進につなげる研究)

◆萩原 明
東京理科大学 創域理工学部 生命生物科学科 准教授
【脳神経科学/神経回路の伝達様式と脳機能】
育児経験によって変化する養育行動の神経プロファイリング解析(養育行動の制御にかかわる神経機構を明らかにするため、神経細胞の伝達様式や発現する遺伝子の解析を行う)

◆橋本 恵
お茶の水女子大学 お茶大アカデミック・プロダクション 特任助教
【神経科学/分子生物学】
脂質代謝異常が認知症を誘発するメカニズムの解明(認知症の脳の中で脂質の貯め込みが起きてしまう根源を理解する研究)

◆松本 咲
甲南大学 先端生命工学研究所 特任助教
【核酸化学/生体機能関連化学】
老化に伴う核酸構造の変化が転写反応に及ぼす影響の解明(DNAのかたちが老化に及ぼす役割を明らかにする)

◆三木 春香
筑波大学医学医療系 膠原病リウマチアレルギー内科学 助教
【臨床免疫学/アレルギー学】
アレルゲン免疫療法新規アジュバンド開発(アレルゲン免疫療法の有効性を高め、より安全で短期間に治療効果を得られるアジュバンドの開発)

◆矢田 詩歩
東京理科大学 工学部工業化学科 助教
【コロイド/界面化学】
泡のナノ・オペランド計測技術の開発と泡の構造解明(時々刻々と変化する泡のナノレベルの構造を可視化する測定技術の開発)

◆吉田 さちね
東邦大学 医学部 講師
【神経科学/発達心理学】
子どもの安心感醸成メカニズムの解明に向けた親子の触れ合いの定量解析(親子の触れ合い解析から探る子どもの安心感が育まれる仕組み)

◆渡辺 寛子
東北大学ニュートリノ科学研究センター 助教
【素粒子物理学/ニュートリノ実験】
海洋底地球ニュートリノ観測による地球理解の新展開(海底での地球内放射性物質起源のニュートリノ観測を目指し地球内放射性熱量の理解を革新する)

#

↑