不安定な精神状態でコスト高? 美容整形の前に確認を
2014.02.25
国際部
薬物乱用を含む不安定な精神健康状態は、美容外科手術後の不良転帰との関連が知られている。今回、その関係を数値化した研究が「Aesthetic Surgery Journal」2月号に掲載された
研究者らは、2007-11年のカリフォルニア州立病院のデータベースから、美容整形手術を受けた成人患者11万6597人を抽出。患者は精神状態や薬物使用の状況によってグループ分けし、手術後30日以内の救急受診または入院率を算出した。対象のうち3.9%が精神疾患、1.4%が薬物乱用の患者だった。
精神疾患のある患者の術後救急受診率は3.5%、疾患のない患者では1.1%、術後入院率はそれぞれ8.8%と2.7%で、精神疾患のある患者は、疾患のない患者に比べて術後転帰が悪かった。救急受診または入院の原因は術後感染、出血、血腫などが多く、入院費の中央値は35,637ドルだった。
研究者らは、精神状態によっては追加コストがかかり、また救急治療の必要性も高まるとし、患者の精神状態は手術の前に確認し、適切な対応をする必要性があると述べている。