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日焼け止めは耐水性に違いがある

日焼け止めの新しい評価方法として、UVA誘起蛍光イメージングによる日焼け止めの耐水性測定法が3月7日、「International Journal of Cosmetic Science」 オンライン版で紹介された。

日焼け止めの効果表示として用いられているものに、紫外線UVAの防止効果を表すPA値がある。昨年、「PA++++(フォープラス)」が加わり、現在は4段階表示となっている。このPA値が、国際的な紫外線の測定基準であるUVAPFをもとに決められているのに対し、日常生活で必要な紫外線の耐水性にはまだ、効果基準が設定されていない。

一般に、日焼け止めにはポリマーが添加され、皮膚に膜を作ることで日焼け止め剤の耐水性、安定性を保っている。今回の研究では、定性分析(物質に何が含まれているかを調べること)に使用される、誘起蛍光法を用いて、ポリマーの分析を行った。

それぞれ別種のポリマーが使用されている、市販の日焼け止めについて、水道水、塩水、塩素水の3種の水に対する耐水性を調査した。試験は被験者の上腕部に日焼け止めを塗って行った。試験した日焼け止めには、耐水性について明らかな違いが見られた。また、水の種類によっての差も大きく、ビーチ専用の日焼け止めでは、水道水や塩素水に比べて塩水で20%も高い耐水性が確認された。

研究者らは、UVA誘起蛍光イメージングは、日焼け止めの耐水性を実際に測定できる効果的な方法であると述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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