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ストレスで甘いものが食べたくなるメカニズムがわかった

米国の独立系研究所モネルセンターは6月3日、ストレスと味覚の相互作用についての新しい研究結果を発表した。

センターの研究者M. Rockwell Parker博士らの研究では、甘味、うま味、苦味を検出する口中の味覚細胞にストレス活性化ホルモン受容体が局在していることを指摘。ストレス下では、グルココルチコイドとしても知られているこのストレスホルモンが、味覚受容体細胞に直接作用することが示唆された。

博士は「甘味は特にストレスによって影響を受ける可能性がある。この研究成果は、強烈なストレスを経験している時に、より多くの甘い食べ物を食べたくなるという分子メカニズムを説明することができる」としている。この研究は「Neuroscience Letters」誌に掲載された。

グルココルチコイドは、甘さとうま味(アミノ酸)を検出する「TAS1R3」遺伝子で最も強く発現した。味覚組織内のグルココルチコイド受容体が、ストレスによって活性化されるかどうかを調べるために、研究者らは、マウスでの実験を行った。その結果、ストレス下での味覚細胞核内のグルココルチコイド受容体は77%増加した。

甘味の知覚と摂取量はストレスで変化する。これは、グルココルチコイドの分泌や活性化が影響している可能性がある。また、ストレスが脳内の塩味の処理に影響している可能性もあるという。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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