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睡眠不足は乳がんリスクにも

昼夜の交代勤務や睡眠障害が乳がんリスクを高める可能性があるという研究が7月25日、「The Journal of Clinical Investigation」オンライン版に掲載された。

研究では、乳がんのモデルマウスを使い、夜間もライトをつけて明るくしたものと、ライトなしで暗いものとの2つの環境下で観察を行った。その結果、夜間も明るい環境にいたマウスでは腫瘍の成長が2.6倍も速かった。研究者らは、乳がん患者に市販のメラニンサプリメントの服用を推奨してはいないが、今回の研究が、タモキシフェン投与を受けている乳がん患者の治療に潜在的に大きな意味を持っていると述べている。

メラトニンは、昼と夜の周期に反応して分泌されるホルモン。脳の松果体でつくられ、夜間には昼の10-20倍の量になるという。「体内時計を調整する」や「睡眠ホルモン」などというフレーズで、サプリメントとしても販売されている。サプリメント服用による長期の影響や他の薬剤との併用についてはまだ十分な研究がなされていない。また、大量の服用による中毒症状の症例報告もあるため、使用には注意が必要だ。

 

メラトニンの分泌は光によって影響を受ける。最近の研究では300ルクス(暗めの事務室)程度でも影響があるとされている。一般的なリビングは500ルクス程度のため、良い眠りのためには部屋の照明に工夫が必要のようだ。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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