米国では、医療関係ではない一般のメディアで、ブラジャーの着用が乳がんのリスクになるという報道が大きくなされたことがあり、多くの女性が不安を持っているという。この問題に対して、医療関係者からの信頼できる研究が不足しているとして、閉経後女性のブラの着用習慣と乳がんリスクとの関係を探る研究が計画された。

米国シアトルで、2000-04年に浸潤性乳管癌と診断された454人の女性と、浸潤性小葉癌の590人の女性を、55-74歳の対照女性469人と比較した。その結果、ブラのサイズ、最後に着用してからの時間、着用習慣、一日の平均着用時間、アンダーワイヤーのあるなし、ブラを付け始めた年齢などのブラ着用習慣と乳がん（浸潤性乳管癌と浸潤性小葉癌のどちらも）のリスクには関係は見られなかった。

米国では、2005年に出版された『Dressed to Kill: The Link Between Breast Cancer and Bras』という書籍の中で、ブラジャーの着用時間が長いほど乳がんリスクが高くなると述べられている。また、2013年には、ブラの中に携帯電話を入れておく女性でと乳がんのリスクが高まるというニュースが報道されている。