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肥満予防は「遊離の糖」に注目

世界保健機構(WHO)は11月の紀要に、食品に含まれる「遊離の糖」摂取量ガイドラインの作成に関わったJim Mann氏へのインタビューを掲載した。Mann氏は、2010年以来、WHOの栄養指導専門家諮問グループの一員として活躍する、肥満や糖尿病などと糖と関連の研究での第一人者。

WHOの定義によれば「遊離の糖(free sugar)」とは、食品製造の過程で添加されるすべての単糖類と二糖類およびはちみつやジュースなどに含まれている糖類を指している。単糖類にはブドウ糖や果糖、二糖類にはショ糖や水あめなどが含まれる。現在、食品の添加物表示に使用されている「砂糖」には、国際的に合意された定義はないため、例えば濃縮還元のフルーツジュースの表示に「砂糖」とあっても、それが「遊離の糖」かどうかはわからず、一般消費者には難しい表示となっている。また、「粗糖」「黒砂糖」「天然糖」などの用語はまったく役に立っておらず、これらはすべて「遊離の糖」に含まれる。WHOでは「遊離の糖」を定義し、最近では広く使用されるようになってきている。

WHOガイドラインの「遊離の糖」摂取推奨量は1日の総摂取カロリーの10%以下だが、これを5%以下にする案が検討されているという。これは、虫歯と肥満の2つの疾患と糖の摂取に関する研究から出されたものという。これからのダイエットでは「遊離の糖」に注目だ。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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